1の指(親指)で黒鍵を弾いてはいけない理由と指導法~導入期のピアノ~

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1の指(親指)で黒鍵を弾くことがダメな理由
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導入期のピアノ、まだ習い始めて間もないころ・・・レッスンを受けているときに、黒鍵(#や♭で弾く黒い鍵盤)を1の指で弾いてしまって、先生に直された経験はありませんか?

ぼくもクセでやっちゃうことがある~!

今回は、なぜ1の指で黒鍵を弾いてはいけないのか、その理由と、私の経験をもとに考えた生徒へ定着させる効果的な指導法をご紹介します。

早速いってみよう♫

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親指の特性・特徴を知ろう!

親指

黒鍵を1の指(親指)で弾いてはいけない・・・ということは、鍵盤を演奏する人のなかでは【常識】と思っている人もいれば、【そう習ったから】という人もいるかと思います。

なぜ1の指で黒鍵を弾くことがNGとされるのか・・・

それにはいくつか理由がありますが、親指の特性・特徴と関係しています。

まずは親指の特性を知ることから始めてみましょう!

親指とほかの指を比べてみよう

1の指(親指)とそのほかの指を比べてみましょう。

1の指にはどんな特徴がありますか?

生徒に聞くと、次のような答えが返ってきます。

1の指をほかの指と比べると・・・
短い
太い
大きい
向きが違う

ほかの指との間が大きく離れている

どれも正解!

1の指はほかの指と異なる点が多い

このように1の指とほかの指とを比べてみると、異なる点が多いことが分かります。

この1の指の特性が、「黒鍵を弾いてはいけない理由」と大きく関係してくるのです。

黒鍵に1の指(親指)を使わない理由

1の指の特性を理解したうえで、「黒鍵を1の指(親指)で弾いてはいけない理由」をいくつか挙げてみましょう!

ほかの指が窮屈で弾きにくくなるから

1の指はほかの指よりも短いので、黒鍵を1の指で弾くとそのほかの指はさらに奥の方(蓋に近い場所)を弾かなければいけません。

これでは1の指以外の指が窮屈になり、弾きにくくなってしまいますよね。

さらに1の指はほかの指より太いという特徴もあります。

手の位置を大きく動かすことになるから

これも1の指が短いことと関係してきます。

1の指を黒鍵に持っていくと、手のひら全体が鍵盤の奥に動くことになりますね。

手の位置が大きく動いてしまうと、その分時間のロスにつながり、速いパッセージ・細かい動きをするときに上手に弾けなくなる・・・というデメリットが出てきてしまうのです。

白鍵と黒鍵がメロディーに混ざっていると、手の位置が「手前・奥・手前・奥」とジグザグに動くことに・・・。

ゆっくりなメロディーなら気にならないかもしれませんが、アップテンポの曲を弾く場合は手や腕に負担がかかってしまいます。

鍵盤の奥は幅が狭くなっているから

ピアノの鍵盤をよ~く見てみましょう!

鍵盤の手前は白鍵だけがありますよね。

白鍵の手前の幅と、奥(蓋の方)の幅が違っているのが分かりますか?

黒鍵がある位置から奥になると、白鍵の幅が狭くなっているのです。

黒鍵は、この狭くなった白鍵と同じ幅になっていますね。

つまり何が言いたいかというと、黒鍵を「太い」という特性がある1の指で弾くと、その近隣の白鍵を弾くときに指同士がぶつかり合って弾きにくくなる・・・というワケです。

クラヴサン奏法の名残という説も・・・

バロック時代のフランスの作曲家・音楽理論家「ジャン=フィリップ・ラモー(1683 – 1764)」の作品の一つにクラヴサン曲集というものがあります。

クラヴサンは、ドイツ語でチェンバロ、英語ではハープシコードのこと

クラヴサンはフランス語!

チェンバロはピアノの前身となる楽器で、ルネサンス~バロック時代に多く使われていましたが、その後ピアノが主流になっていったといわれています。

ラモーはクラヴサン曲集のなかで

  • 親指を黒鍵に使わない
  • 手首を動かさない

このように書いているのだとか・・・

そもそもチェンバロはピアノと比べて鍵盤の幅が狭く作られています。

ということは、黒鍵と黒鍵の間の白鍵には指が入らないため、黒鍵に1の指をのせて弾くような奏法はできなかったのでは???

ということも考えられますね!

チェンバロの演奏を見てみよう

こちらの動画をご覧ください。

J.S.バッハのインヴェンション第1番」をチェンバロで演奏しています。

チェンバロはピアノと鍵盤の色が同じものもあれば、こちらの動画のように白黒が逆になっているものもあります。

ここからはピアノの白鍵と黒鍵の位置と同じ色でお話しします!
(紛らわしくてすみません・・・)

途中黒鍵を弾く場面が何か所か出てきますが、黒鍵を弾くところだけ奥に指が動き、白鍵を弾くときには手前に指が下りてきている様子が分かりますか?

ピアノなら黒鍵と黒鍵の間の白鍵を鍵盤の奥で演奏することができますが、チェンバロは鍵盤の幅が狭いためずっと奥で弾くことができないことが分かりますね!

この奏法の名残りが、その後も受け継がれて現代まで残っている説・・・もおおいにありそうです!

「黒鍵に1の指はNG」を生徒へ定着させる効果的な指導法

ただ「ルールだから黒鍵を1の指で弾くのは駄目だよ」と言っても、子どもはなかなか覚えてくれません。

(日常生活などでさまざまなルールを守るまじめな子は、すぐ覚えるかもしれませんが・・・)

「1の指で黒鍵は弾いてはいけないこと」を導入期の生徒に定着させるためには、どのように指導すればいいのか、私が実践している方法をご紹介します。

導入期は「1の指で黒鍵は弾いてはいけない」と教えますが、それは【絶対】ではありません。

1の指で弾いたほうがメリットが多い場合は、1の指で弾くことを勧めるときもありますし、曲が難しかったり和音を弾いたりする場合は、黒鍵を1の指でなければ弾けないこともあります!

1の指を使ってはいけない理由を説明する

そんなときは

なぜ やってはいけないのか

という理由・裏付け・根拠になることを生徒に教えることが大事だと思っています。

納得させることができれば記憶にも残るね!

実際に弾いて聴かせる&見せる

黒鍵を1の指で弾いた演奏と正しい指番号で弾いた演奏を、先生が生徒の前で実演するのも効果的です。

二者択一にすることによって、子どもも「いい音がでるのか・でないのか」「弾きやすそうか・弾きにくそうか」の聴き比べができるのでおすすめです!

1の指で黒鍵を弾くときと弾かないとき、どっちがキレイに聴こえるでしょうか?
どっちが指がスムーズに動いているでしょうか?

など、クイズ形式(〇×で答えられる問題)にする方法を私はよく使っています。

〇×問題にすると食いつきやすい♫

生徒自身にメモしてもらう

指導者として良くやりがちなのが、全部先生が楽譜にチェックを入れてしまうこと。

でも学校のテスト勉強や受験勉強を思い出すと、自分でチェックを入れるという行為をしたことのほうが、記憶に残っていませんか?

先生が黒板にまとめたものを見ただけでは、記憶に残りにくいのです。

そこで私は実際に、生徒自身に赤鉛筆や好きな色のペンなどで、例えば黒鍵に「2」と書かれた指番号にチェックを入れてもらっています。

ぼくは緑のペンで○をつけてみる!

受動的な姿勢より、能動的な姿勢を意識させる方が、能力も定着しやすい

ということを自分の経験で実感しました!

生徒にどんどん書かせよう!

ダメな理由を理解して正しい運指で弾こう!

黒鍵に1の指を使ってはいけない理由をいくつか挙げてみましたが、どれも「確かに・・・」と納得できるものだったのではないでしょうか?

ただ自分自身が「そう習ったから」という理由で生徒に伝えるのではなく、「なぜ1の指で黒鍵を弾くことがダメなのか」という理由を説明してあげることで、生徒の理解もグーンとアップします。

導入期のレッスン指導の際に、役立ててもらえたら嬉しいです。

この記事を書いた人

nabecco
nabecco
はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
1の指(親指)で黒鍵を弾くことがダメな理由

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