音楽を勉強していると耳にする「バロック時代」という言葉。
なんとなく使っているけど、バロックの語源についてよくわからずに使っている人も多いのではないでしょうか?
「バロック」の語源について、解説します。
バロック時代の「バロック」ってなに?
音楽の歴史を知るうえで、バロック時代は重要な時代といわれています。
音楽の歴史は主に4期(バロック・古典・ロマン・近現代)に分けられますが、バロック時代が初めにきますよね。
「バロック時代の音楽は難しくて嫌!」という方も、なかにはいるかもしれません。
ピアノを習っていて、ポリフォニーがどうしても苦手・・・という人は結構いて、バロック時代の音楽を嫌煙する人もいたりします。
中学の音楽では、バロック時代の作品としてJ.S.バッハの「小フーガト短調」を学習しますね。
「え?そんな曲習ったけ?」という方は
小フーガト短調の有名な替え歌
あーなーたーに髪の毛ありますか~ ハーゲー ハーゲー そんなのやーだー ・・・
という替え歌で遊ばなかったか思い出してみてください。
それです、その曲です!
なんとな~く、堅苦しい時代、堅苦しい音楽と思われがちなバロック時代ですが、心が洗われるようなステキな曲もたくさんあるんですよ。
というわけで、バロック時代の語源の謎を探ってみたいと思います。
そもそもバロックってなに?
「バロック、バロック」と先ほどから何回も話に出ていますが、そもそも「バロックってなんなの?」と思う人もいるはず。
バロックは、 ポルトガル語「barocco」が語源となっていて、意味は 「ゆがんだ真珠」「いびつな真珠」 だそうです。
なんでそんな変な意味なのかって?
「キレイな真珠」の方がいいじゃん!・・・って思いますよね。
そこにはワケがあります。
バロック時代の美術や建築
その理由を説明するには、音楽だけでなく美術や建築の歴史もみていったほうが分かりやすいと思います。
まず、バロック時代の前はどんな時代だったかというと、かの有名なルネサンス時代です。
ルネサンス芸術は「きっちり、かっちり」とした規律正しく均衡のとれたものだったのです。
その後、段々とそのきっちりとした形が崩れ始め、形が曲がったり、装飾が多くゴテゴテしてきたり・・・と気まぐれになっていきました。
ルネサンス芸術のきっちりとした美しさとはかけ離れて、「いびつである、ゆがんでいる」とあざ笑うかのように「バロック」という言葉を使い始めたといわれています。
「バロック」は蔑視する意味だったの!?
芸術の分野で、バロックという分類をされたために音楽も同じような時代(1600~1750年)をバロック音楽と呼ばれるようになったわけです。
語源は蔑視の意味が込められていますが、19世紀になると徐々にバロック時代の美術や建築、そして音楽も改めて評価をされるようになり、今では芸術の歴史を語るうえでとても大切な時代になっています。
語源は「ゆがんだ真珠」「いびつな真珠」だった
音楽では格調高いイメージのバロック時代ですが、まさかその語源が差別的な「ゆがんだ真珠」「いびつな真珠」だったとは・・・びっくりしましたね。
J.S.バッハの音楽も、民衆から評価を得るまでは時間がかかったといいます。
バロック時代の音楽については、また後日触れていきますのでお楽しみに!
この記事を書いた人
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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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