ピアノ曲でよく聴くメヌエット。その中でも有名なのがペッツォルト(ペツォールト)によって作曲されてJ.S.バッハによって伝えられたというト長調のメヌエットですよね!
メヌエットは舞曲の一つなので、この他にもいろいろな作曲家が多くのメヌエットを書いているのです。
今回はメヌエットについて考えてみましょう!
メヌエットはどんな舞曲なの?

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メヌエットというと3拍子の舞曲というように解説されているものが多いですよね。3拍子の舞曲は、実はメヌエットだけでなく「ワルツ」もあります。
メヌエットとワルツの違いについては、こちらの記事をご覧くださいね。
今回は「メヌエット」について解説していきます!
メヌエットは宮廷舞曲
メヌエットはもともとはフランスの民族舞踏曲(田園の踊り)として作られましたが、ルイ14世によって1650年くらいから宮廷舞曲として使用されるようになったそうです。
つまり ヴェルサイユ宮殿などで開かれていた舞踏会で使われていた曲の一つ なんですね。
舞踏会・・・シンデレラなんかをイメージしてみるといいかもしれません。
・・・が、当時はみんなで一斉に踊るのではなく、王や貴族が観ている中で1組の男女が踊っていたようです。貴族がカツラをかぶって、儀礼用の刀を腰に差しながら、誇り高く優雅にゆったり踊る曲なのです。
これってすごく緊張しますよね!
こんな感じでフランスで流行したメヌエットは、その後ヨーロッパで宮廷舞曲として大流行し、広く一般的になりました。
バロック時代に流行した舞曲は廃れてしまったものが多い一方で、メヌエットだけは生き残り、古典派の時代になるとソナタや組曲、交響曲のなかの1曲として取り入れられるようになっているんですよ。
メヌエットという言葉は「menuett(独)」「menuet(英)」と書きます。
これは ドイツ語で「小さいステップで踊ること」を意味している ことからも分かるように、あまり大きな動きをしない踊りとなります。確かにフワフワのドレスを着て大きくステップを踏むことは難しいですよね!
メヌエットは3拍子で2小節(つまり6拍)が1つのフレーズとなります。踊るときは2拍目と6拍目で軽く膝を曲げるようにして踊ります。
実際に見てみよう
メヌエットがどんな踊りかは、実際に映像を見てもらった方が分かりやすいと思います!
これはヘンデルの「水上の音楽」のメヌエットです。後ろに宮廷楽団がいて、生演奏で踊っているのが分かると思います。
こちらの映像ではメヌエットの踊り方をわかりやすく解説しています。
メヌエットだけではなく、ブレーやガボットについても触れているので、すごく参考になりますよ!
まとめ
メヌエットがどんな踊りなのか分かりましたか?
フランスで発祥し、バロック時代に舞踊音楽の一つとして人気を集め、宮廷でも演奏されるようになった・・・ということが分かったと思います。
メヌエットを演奏する時は、どんな踊りかを想像して踊りやすいようなテンポ設定をするといいでしょう。
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