タランテラといえば、どの作曲家のどんな作品をイメージしますか?
タランテラは イタリアで発祥した特徴的なリズムを持つ8分の3拍子または8分の6拍子の速い舞曲 ですが、実際に聴いた方がすんなりと理解できるかもしれません。
この記事は
- タランテラの曲のイメージをつかみたい人
- いろいろなタランテラを聴いてみたい人
- 有名なタランテラを聴きたい人
- 作曲家ごとの作風の違いを聴き比べてみたい人
におすすめです!
いろいろな作曲家のタランテラを聴き比べて、イメージを膨らませましょう。
聴き比べるのって楽しいよ♪
\ クラシック入門におすすめ /
いろいろな作曲家がタランテラを作曲!
「タランテラ」というタイトルが付けられた曲は、一曲だけではなく、いろいろな時代のさまざまな作曲家によってたくさん作られています。
中世イタリアが発祥とされるタランテラですが、単曲として作曲されることもありますし、バレエ音楽のなかで用いられることもありました。
タランテラの意味を理解したうえで、いろいろなタランテラを聴き比べてみましょう!
\ タランテラってなに? /
ブルグミュラーのタランテラ
「タランテラといえばコレ!」という代表格ではないでしょうか?
「25の練習曲」より第20曲「タランテラ」
「ブルグミュラー25の練習曲」の第20曲「タランテラ」です。
ピアノの発表会やコンクールでも人気の曲ですね!
テクニックを磨いてチャレンジしたい曲!
ギロックのタランテラ
アメリカの作曲家ギロックもタランテラを作曲しています。
「こどものためのアルバム」より「タランテラ」
「こどものためのアルバム」に収録されている「タランテラ」も有名。
短い作品ですが弾きごたえのある作品です。
ショパンのタランテラ
ショパンもタランテラを作曲しています。
ワルツやマズルカといった舞曲をたくさ作曲しているのですが、ショパンの作風でタランテラを作曲するとどうなるのでしょうか?
タランテラ作品43
ショパンがピアノのために作曲したとされるタランテラは、この「タランテラ作品43」という作品だけといわれています。
タランテラは短調で作られることが多いのですが、こちらは変イ長調で作曲されていますね。
リストのタランテラ
リストは「巡礼の年」のなかでタランテラを作曲しています。
巡礼の年
・第1年「スイス」
・第2年「イタリア」
・第2年追加「ヴェネツィアとナポリ」
・第3年
の全4集で構成されている
タランテラが含まれているのは、第2年追加「ヴェネツィアとナポリ」です。
「ヴェネツァとナポリ」第3番「タランテラ」
巡礼の年・第2年追加「ヴェネツァとナポリ」は
- ゴンドラを漕ぐ女
- カンツォーネ
- タランテラ(タランテッラ)
の3曲構成で、タランテラは第3番として作曲されています。
毒グモのあやしい足の動きが冒頭にあらわれていますが、高音域のキラキラした音型も印象的。
ほかの作品と比べて演奏時間も長い!
ラフマニノフのタランテラ
ラフマニノフは2台ピアノの作品としてタランテラを作曲しています。
組曲 第2番Op.17より第4楽章「タランテラ」
2台ピアノ用の組曲Op.17 は
- 序奏
- ワルツ
- ロマンス
- タランテラ(タランテッラ)
の4曲で構成されていて、第4楽章で「タランテラ」が演奏されます。
2台ピアノの迫力ある作品ですが、タランテラは細かい音符が多くテンポも速いので、二人の息を合わせるのがとても難しいですね。
ドラマや映画のなかでも流れてきそうなカッコいい曲!
プロコフィエフのタランテラ
プロコフィエフの「子供のための音楽 12のやさしい小品」という曲集のなかにもタランテラがあります。
「子どものための音楽」より「タランテラ」Op.65-4
おどけた感じの曲で、ピアノの発表会にもおすすめの曲です。
冒頭のテーマと再現部のテーマが8分音符一つずれているので、拍の感じ方が混乱しやすい曲でもあります。
ロッシーニのタランテラ
歌曲をたくさん作曲したロッシーニもタランテラの作品を残しています。
「音楽の夜会」より第8曲「踊りーナポリのタランテラ」
「音楽の夜会」とはロッシーニが作曲した歌とピアノによる12曲から構成された作品です。
先にご紹介したショパンのタランテラは、ロッシーニのタランテラを参考に作曲されたともいわれています。
レスピーギが編曲した「風変わりな店」
ロッシーニのタランテラは、その後レスピーギがバレエ音楽「風変わりな店」で編曲しています。
レスピーギ版はヤマハ音楽教室の「おんがくなかよしコース」でも鑑賞曲として取り上げられているので、お子さんが通われている方は知っているかも?
踊るような指揮!
モシュコフスキのタランテラ
ポーランド出身でドイツで音楽を学んだピアニスト、モシュコフスキ。
モシュコフスキといえば、ピアノの練習曲を作曲した作曲家としても有名です。
「10のかわいい小品」より「タランテラ」Op.77-6
モシュコフスキのタランテラは、ピアノコンクールの課題曲や自由曲として選曲されることが多くなり、近年よく耳にするようになりました。
ちょっとテクニックが必要ですが、かっこいい曲です!
ピエツォンカのタランテラ
ピエツォンカ(ピエチョンカと表記されることも)は1912年に亡くなったドイツ・イギリス・アメリカと渡った作曲家&ピアニストです。
タランテラ イ短調
この曲はピエツォンカが亡くなって100年ほど経ってから人気になったといわれている曲です。
ちょっとマイナーな曲かもしれませんが、ピアノのコンクールの課題曲にもなる曲です。
中間部がキレイ♪
シャミナードのタランテラ
シャミナードはフランスの女性作曲家&ピアニスト。
19世紀末~20世紀はじめにかけてパリで人気となった作曲家です。
「子どものアルバム」よりタランテッラOp.123 No.10
こちらもあまり有名な曲ではありませんが、聴き映えのするピアノ曲です。
フランス女性作曲家ならではの繊細さや美しいメロディーが、激しいタランテラのなかに垣間見えます。
\ 民族舞曲はこんな感じ /
作曲家それぞれの個性が光るタランテラ
有名なタランテラを集めてみましたが、知っている曲はありましたか?
一口にタランテラと言っても、作曲家によって音使いが異なっていて個性ある曲に仕上がっていましたね。
この他にもタランテラはたくさんあるので、機会があればぜひ聴いてみてください。
タランテラがどんな踊りなのか、曲の定義や由来についてもぜひ知識を深めてみてはいかがでしょうか?
\ タランチュラが由来って本当? /
ほかのタランテラもぜひ聴いてみてね!
\ 同じ8分の6拍子でも全然違う! /
\ ゆったり系の8分の6拍子 /
この記事を書いた人
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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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