コンクール本番前の最後のレッスン、もしくはコンクールの会場で生徒をステージに送り出す時にどんな言葉をかけてあげればいいのか迷うことはありませんか?
私はピアノ・エレクトーン講師をしていますが、このテーマは、ピアノの先生に限らず
- 吹奏楽部の顧問の先生
- 合唱部の顧問の先生
- 各種器楽レッスンをされている先生
などなど・・・芸術系の習い事の先生をしている方、みなさんに通じるはず。
この記事は
- コンクール前にどうやって生徒を励ましたらいいのかわからない
- コンクールでドキドキしている生徒になんて言ってあげたらいいの?
- いつもありきたりなことしか言えない
と悩んでいる先生におすすめです!
コンクール前に生徒かけてあげる言葉は、どんなものがいいのか考えてみましょう。
ドキドキしてきた!先生助けて~!!
コンクール後に【生徒になってほしい姿】をイメージしよう
コンクール前は生徒自身、とてもドキドキしているはず。
ご自身もコンクールに参加していた経験がある方は、その緊張感をよくご存じですよね?
そんな状況で、もし先生が生徒に不用意に伝えた言葉でさらに緊張感MAXにさせてしまったら・・・と考えると、言葉選びは慎重におこないたいものですね。
\緊張対策はこちら/
コンクール前に生徒にかける言葉として重要なのは、コンクールが終わったときに「生徒にどのような姿になってもらいたいか」をイメージすることだと思っています。
ちなみに私は
- 練習の成果を出して満足した表情でステージをおりてほしい
- もし悔しい結果だったとしても前を向いてほしい
- 他の参加者の演奏を聴いて好みの曲やさまざまな表現方法を学んでほしい
このようなことをイメージしています。
自分なりに生徒の理想とする姿をイメージできたら、あとはそれを言葉として具現化していきましょう!
具体的な言葉の例を挙げていくね♪
コンクール前に生徒に伝えたい6つのこと
ここからはコンクール前に生徒に伝えたい言葉の具体例をご紹介します。
これからご紹介するものをすべてを生徒に伝えればいい・・・というわけではなく、先ほども触れたようにあなたが理想とする【コンクール後の生徒の姿】になれるような言葉だけをピックアップしてもOKです!
ピアノのみならず音楽系のあらゆるコンクールに通じると思いますので、よかったら参考にしてくださいね。
①自分が納得できる演奏を
「納得できる演奏をしてね」
「悔いのないように最後まで集中して楽しく弾いてね」
このような言葉をかける先生も多いのではないでしょうか?
やっぱりコンクールに出るからには、生徒本人が納得できる演奏をしてほしいと願います。
「自分の力を充分に出し切れた!」と思えば、それはとても素晴らしいこと。
とてつもない緊張の中で力を出し切るのは難しいことだからです。
そんな充実感、満足感を得られるような演奏をしてほしいので、その気持ちを生徒に伝えましょう!
②聴いてくれる人・応援してくれる人に感謝をする
感謝の気持ちを込めて演奏することを伝えるということも大事なことですよね。
特に私は、お辞儀をするときに心の中で
(演奏前)「私の演奏を聴いてください、よろしくお願いします」
(演奏後)「最後まで聴いてくれてありがとうございました」
と言うように生徒に伝えています。
コンクールや発表会を見ていると、結構お辞儀が適当に済ませてしまう子もいるんですよね。
緊張しているのは分かるけれど、仏頂面でササッとお辞儀されては見ている方・聴いている方も、あまりいい気分にはなりませんよね?
聴いてくれている人や、ここまで支えてくれたり応援してくれたりした家族に「ありがとう」の気持ちを込めてお辞儀すると、表情も柔らかく丁寧なお辞儀になりますよ。
お辞儀も心をこめて♪
③審査員には好みがある
「審査員には好みがあること」も予め生徒に伝えておいた方がいいと思います。
審査員も人間です。
その時の気分や体調で好みが変わることだってありますし、人間ですから物事の好みは人それぞれ違いますよね?
- 昨日はカレーが食べたかったけれど、今日はラーメンが食べたい
- さっきまで興奮していたけれど、今は落ち着いている
- ダイナミックな表現よりも繊細な表現が好き
あなた自身、
と似たようなことを感じることはありませんか?こんな感じで、人の好みはコロコロ変わりますし審査員によっても重視するポイントが異なります。
だから審査員は常に何名かいて、コンクールによって上(最高点)と下(最低点)がカットされ平均的になるよう配慮されることもあるのです。
大事なのは先ほどもお話ししたように「自分が納得できる演奏ができたかどうか」です。
それが審査員の好みとマッチすれば最高の結果になるでしょう。
でも全力を出し切ったのにもかかわらず、残念ながら好みから外れてしまう場合もありますよね?
そうだとしても「自分が納得できる演奏」ができたということは、いい経験となります。
この達成感を得られるまでのプロセスが大事 だと思っています。
無駄な努力なんてない!
④これまでの努力を自信につなげる
コンクールに参加するということは、ステージで演奏するまで努力を積み重ねてきたことと思います。
なかには
- 友だちと遊ぶ時間も削って練習した
- 朝や夜、週末も返上で練習した
- 何度もレッスンに通った
- うまくできなくて泣くこともあった
このような経験をしてきた生徒もたくさんいるでしょう。
「いままでの練習を思い返してみて?」
「これだけ努力してきたんだから、自信を持ってステージに立とう!」
生徒自身が血のにじむような努力をしてきた形跡を先生が理解していたら、このような言葉も効果的ではないでしょうか?
話は逸れますが、スラムダンクで田岡監督が陵南の生徒に言った言葉に次のようなものがありました。
みんな・・・目をつぶれ。今までの練習を思い出せ・・・
この言葉を聞いた生徒たちは、ここまでやってきた厳しすぎる練習を思い出し苦しい表情を浮かべます。
どこよりも一番練習した。
一番キツかったはずだ。
よくがんばった。
そろそろ陵南が王者になっていいころだ。
どうですか?私が今でも覚えている名シーンの一つです。
バスケと音楽とは全然環境が違うかもしれませんが、自信を持たせるための言葉はどの世界も共通しているのではないでしょうか。
\音楽指導者も使える名言がいっぱい!/
諦めたら試合終了だよ!
⑤悪い結果を誰かのせいにしない
自分が思っていないような結果が出てしまうと、誰かのせいにしてしまう子もいます。
・・・こんな風に。
もし悪い結果が出たとしても、「誰かにあたったり、誰かのせいにしたりしてはいけない」ということもあらかじめ生徒に伝えておいたほうがいいかもしれません。
コンクールは道徳的なことも学べる場だと思います。
もし思うような結果が出なくても、その悔しさを大きなバネに変えて成長してほしいと願います。
誰のせいでもない!
⑥他の出場者から学ぶ
コンクールには他にも出場者がいますよね。
自分の演奏に集中することは大事ですが、他の人が演奏しているときは、ぜひそこから多くの事を学んでほしいです。
生徒には自分の演奏以外の時間も、いろんなことを感じてほしいですね!
そして「いいな」と思うことがあったら、ぜひ先生に相談して取り入れてほしいと思います。
自分の演奏が終わるまではドキドキでいっぱいかと思いますが、ほかの生徒さんの演奏のいいところをたくさんさがしてみることも、ぜひ生徒に伝えたいですね。
たくさん学んで次につなげてほしい!
温かい言葉で生徒を送り出そう!
コンクール前に生徒に伝えたい言葉の例をいくつか挙げてみました。
コンクール前、生徒は緊張していることが多いもの。
よほど小さくて何が何だかわからないままステージに立つ子や、何度もコンクールを経験してステージ慣れしている生徒さん以外は、手に汗をかいたり無言になって表情が硬くなったりしていることもあります。
そのようななかで先生は「どうやったら生徒の緊張がほぐれて、いつも通りの力を出せるかな?」と常に考えていることと思います。
生徒自身がステージでの演奏を心から楽しめて、そんな雰囲気が見ている人や聴いている人に伝わるような演奏をしてもらえるように、本番前の生徒さんにはぜひ温かい言葉をかけてくださいね!
自信を持って演奏できそうな気がしてきた!
\演奏が終わった生徒にかける言葉はこちら/
\その言葉がけは大丈夫?/
\コンクールは成長の場♪/
この記事を書いた人
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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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