幼少期からヤマハのグループレッスンに通っていて耳の力が育っている生徒や、個人レッスンで音感教育を受けていて絶対音感がついている生徒は、メロディー聴奏には苦労しないはず。
でも世の中そんな生徒ばかりではありません!
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自由曲と伴奏づけは得意なんだけど、聴奏は苦手なんだよね・・・
こんな生徒もいます。
今回はヤマハピアノ・エレクトーングレードの10級・9級・8級【メロディー聴奏】ができるようになるためのコツや練習方法についてご紹介します!
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一緒にがんばりましょう♪
10級・9級・8級【メロディー聴奏】事前に対策できること
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はじめに、グレード試験を受ける前にあらかじめ対策しておけること、練習しておいたほうがいいことをご紹介します。
出題範囲を確認する
ヤマハ学習者のためのグレード、ピアノ・エレクトーン10~8級【メロディー聴奏】の出題される調・拍子・長さは、それぞれ次のとおりです。
10級の出題範囲と傾向
10級の出題される調は次のとおりです。
- ハ長調
- ト長調(#1つ)
- ヘ長調(♭1つ)
- イ短調
拍子は4分の4拍子と4分の3拍子のみ、長さは4小節程度です。
要綱や練習問題集を分析してみたところ、10級のメロディー聴奏では順次進行(隣の音へ動くこと)が多く、6度(例:ドからラ)以上の大きな跳躍(音のジャンプ)はない傾向です。
9級の出題範囲と傾向
9級の出題される調は次のとおりです。
- ハ長調
- ト長調(#1つ)
- ヘ長調(♭1つ)
- イ短調
- ニ短調(♭1つ)
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10級の出題範囲に二短調が追加されているね!
拍子は4分の4拍子と4分の3拍子のみ、長さは4小節程度です。
こちらも分析してみたところ、9級のメロディー聴奏は10級と同じように6度以上の大きな跳躍(音のジャンプ)はない傾向です。
8級の出題範囲と傾向
8級の出題される調は次のとおりです。
- ハ長調
- ト長調(#1つ)
- ヘ長調(♭1つ)
- イ短調
- ホ短調(#1つ)
- ニ短調(♭1つ)
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9級の出題範囲にホ短調が追加されているね!
拍子は4分の4拍子と4分の3拍子に加えて4分の2拍子や8分の6拍子も出題されます。
長さも10級・9級の倍となる8小節程度となります。
こちらも分析してみたところ、8級のメロディー聴奏では6度(例:ドからラ)の大きな跳躍(音のジャンプ)のほか、臨時記号で#や♭の半音の聴き分けも必要になります。
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集中して聴かないといけないね!
スケールの練習をしておく
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ここまで10~8級の出題範囲となっている調を見てきましたが、これらの調のスケールを練習しておくと効果的です。
右手だけ、1オクターブだけでもいいので、受験する調のスケールを練習しておきましょう!
特に次の点に気をつけて練習してみましょう。
- 調号(ト音記号の隣につく#や♭)をしっかり覚える
- 短調のスケールは旋律的短音階を練習しておく
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旋律的短音階ってなに?
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短調のスケールには和声的短音階と旋律的短音階の2種類があるの。
メロディーを作るときに自然に聴こえるのが、旋律的短音階だよ!
旋律的短音階は、上りと下りで弾く場所(鍵盤)が違うので注意しましょう!
\ スケールの練習に最適 /
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コレ1冊あれば6級受験までずっと使える♪
ドレミで歌いながら弾く
音感を身につけるために、一番大切なのが小さいときからドレミで歌いながら弾くということ。
なぜなら、人間の聴力の発達が小さいころには完成してしまうからです。
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小さいころから歌っていないとダメなの!?
もうすぐグレードなんだけど、今から歌いながら練習しても間に合わない?
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絶対音感はつかないかもしれないけど、相対音感を身につける訓練にはなるから、無駄にはならないよ!
昔習った簡単な曲を正しいピッチでドレミで歌う練習をしてみよう♫
\ いまさら聞けない絶対音感と相対音感の違い /
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跳躍音程の練習をする
隣り合う音に進む順次進行なら聴きとれるけれど、音程が離れる跳躍音程が苦手・・・という生徒もいます。
跳躍音程もドレミで歌いながら練習する方法が効果的!
【ハ長調の例】
ドレドレ(2度)・ドミドミ(3度)・ドファドファ(4度)・ドソドソ(5度)・ドラドラ(6度)・ドシドシ(7度)・ドドドド(8度)
これを受験する級で出題される調の数だけ、練習してみてください。
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調号の♯や♭も正しいピッチで歌いながら弾いてみよう!
\ 音感を鍛えるアプリを使う方法もおすすめ /
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練習するときは伴奏付きで聴きとらせる
練習問題を使ってメロディー聴奏の練習を行う方も多いと思います。
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先生やママに弾いてもらおう!
練習問題をこなすことで、パターンや傾向などもつかめてくるので、ぜひご使用ください!
そのときに注意することが一つあります。
メロディー聴奏は伴奏を付けて聴きとらせること
メロディー単体でなく、伴奏と一緒に提示されると要綱に掲載されています。
試験官が伴奏つきで前半を弾きます。アインザッツ※に続いて前半のメロディーを聴奏してください。
piano_grade10-6.pdf (yamaha-mf.or.jp)ピアノ演奏グレード10~6級 受験要項
(その際,試験官は伴奏のみ弾きます。)※「ハイ」等の演奏のきっかけの合図
メロディーの後ろで支えるハーモニーも一緒に弾いて聴かせることで、音程を聴きとるヒントになることもあります。
また普段からメロディー単体だけを聴きとる練習をしていると、グレード本番でいつもと違うために動揺してしまうことも・・・
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普段の練習から、本番と同じ方法でやっておくと安心!
10級・9級・8級【メロディー聴奏】試験のときに気をつけること
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ここからは、実際にグレード試験を受ける際に気をつけてほしいことをいくつか挙げてみます。
何調の問題かよく聞く
グレードの要綱には次のように掲載されています。
試験官が何調の問題かを伝えた後,一度通して伴奏つきで弾きます。
piano_grade10-6.pdf (yamaha-mf.or.jp)ピアノ演奏グレード10~6級 受験要項
最初に
「●長調(または●短調)の問題です」
というように、これから出題する調を教えてもらえます。
このときに頭のなかで、その調のスケールを思い浮かべてみましょう。
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ト長調だったら
ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ♯・ソ
だね!
特に調号がつく調は要注意!
- ト長調・ホ短調はファ♯
- ヘ長調・ニ短調はシ♭
さらに短調の場合は、次の音に臨時記号がつくことも!
- イ短調・・・ソ♯
- ニ短調・・・ド♯
- ホ短調・・・レ♯
10級・9級のメロディー聴奏の練習問題をみると、5指ポジション内でメロディーが作られています。
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5指ポジションとは、ハ長調だったら【ドレミファソ】までの5つの指を置く場所という意味だよ!
つまり、「何調か伝えられたら、指をあらかじめ準備できる」ということです!
10級・9級で出題される調 | 1~5の | 指を準備する場所
ハ長調 | ド・レ・ミ・ファ・ソ |
ト長調 | ソ・ラ・シ・ド・レ |
ヘ長調 | ファ・ソ・ラ・シ♭・ド |
イ短調 | ラ・シ・ド・レ・ミ |
ニ短調(10級は出題なし) | レ・ミ・ファ・ソ・ラ |
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ヘ長調っていわれたら、
忘れずに4の指をシ♭にのせれば外さないね!
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8級のメロディー聴奏は5指ポジション内とは限らないので注意してね!
試験官が通して演奏するときに確認すること
先ほどもふれたように、試験官が一度全部通して演奏してくれるので、そのときにボーっとして聴くのではなく次のことを確認しておきましょう。
- 準備するポジション(音域)
- 拍子感
- 音がたくさん鳴っているところ
たとえばハ長調の問題だとすると、真ん中の「ドレミファソ」のときもあれば、1オクターブ上の「ドレミファソ」で出題されることもあります。
また試験官は一度通した後に区切って弾いてくれるので、拍子もわかると「この辺りで”ハイ”って言われる」と検討が付くはずです。
10・9級は前半と後半に(8級は2小節(または4小節)ずつ)区切ってメロディーの聴奏をします。
piano_grade10-6.pdf (yamaha-mf.or.jp)ピアノ演奏グレード10~6級 受験要項
さらに【難しそうなところ】として、音がたくさん鳴っている(細かい音符がある、たくさん動いているなど)場所を覚えておきましょう。
あとで区切って演奏してもらうときに、その部分をより集中して聴けるように見当をつけておくと安心です!
最後の音まで集中して聴く
これはゴールが近付くと起こりやすいのですが、
「もうすぐ終わりだ!」
と思って、集中力がとぎれてしまうことがあります。
でも、練習問題をみると【難しいポイント】は最後の2小節にある場合が多いのです!
最後の2小節には次のような魔物が潜んでいることも・・・
- 広い跳躍音程が使われている
- 他の部分と違うリズムが使われている
- 音の数が多い
- 臨時記号で♯がついている
ぜひ最後の一音まで、油断しないで聴いてくださいね!
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油断は禁物!最後まで集中して聴こう♫
練習問題をたくさんこなして試験に臨もう!
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最後にそれぞれの級の練習問題をご紹介します。
2019年以降の試験に対応した練習問題を使用しましょう!
ピアノ演奏グレード・Bコース 練習問題集
エレクトーン演奏グレード・Bコース 練習問題集
\ こんな状況は危険 /
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本番は落ち着いて受験できますように
今回ご紹介した対策をできる限り行ったうえで、落ち着いてグレード試験に臨んでくださいね!
メロディー聴奏が得意になるまでには、もしかしたら年単位でのトレーニングが必要になることもあるかもしれません。
目の前に試験日が迫っている場合は、できることをまずやってみてください。
そして試験が終わった後も、次の級のためにぜひ継続してくださいね!
実際に私の生徒であまり音感のなかった生徒が、小学生から「歌いながら弾く」を継続したことで、中学年・高学年で耳の力が定着した生徒もいました。
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継続は力なり!
Bコースでの受験を目指すなら、日頃から対策しておきましょう♫
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この記事を書いた人
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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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