「楽譜をしっかり覚えて演奏できるようになりたい!」と思っても、なかなか覚えられないことってありますよね?
なかには暗譜して本番の臨んだにもかかわらず、

途中で頭が真っ白になっちゃった…
というトラウマレベルの経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか?
この記事は
- 暗譜するコツを知りたい
- しっかり暗譜できるようになりたい
- 本番で頭が真っ白にならないように対策したい
という方におすすめです。
コツをつかめば、誰でも暗譜ができるようになります。
一度暗譜を挫折した方も、この記事を読んでもう一度暗譜での演奏にチャレンジしてみませんか?



一緒に頑張ろう♪
暗譜とは


暗譜(あんぷ)とは、
楽譜を見ずに演奏すること
です。
ただ音を覚えるだけでなく、
- 速度記号
- 強弱記号
- 発想記号
- アーティキュレーション
- フレージング
といった楽譜に書いてある作曲者の指示や
- 各声部の音のバランス
- どんなタッチで弾くか
- 音楽のタメや揺れ
- 場面ごとの雰囲気の捉え方・気持ちの変化
など楽譜に書かれていないようなことまで、すべて頭のなかに入れておく必要がありますよね。
ピアノやバイオリンなどの楽器演奏では、発表会やコンサート・コンクール・試験などで暗譜での演奏が求められることが多くあるのですが、暗譜が苦手な人や、楽譜なしでの演奏に不安を感じる人もいるでしょう。



暗譜は苦手!!
完璧に暗譜するためのコツ


「気づいたら暗譜できていた」という経験がある方も多いはず。
曲が短く、音の数が少ないほど、暗譜しやすいですよね。
一方で曲が長く、内容も難しくなってくると、暗譜をするのもとても大変になってきます。
まずは「完璧に暗譜するためのコツ」をいくつかご紹介しましょう。
「見る・聴く・動かす」をセットで覚える
楽譜を覚えるとき、目で見るだけではなく、耳で聴いたり、実際に手を動かして弾いたりすると、しっかり覚えられます。
- 見る:楽譜をじっくり見て、音の流れを目で追う
- 聴く:自分が弾いた録音や、先生の演奏などをしっかり聴く
- 動かす:指の動きを意識しながら弾くと、手が自然に覚えてくれる
この3つを組み合わせると、記憶が定着しやすくなります。
弾くことだけに一生懸命で、意外と「演奏を聴く」ことは、おろそかにしてしまいがち…
自分の演奏を録音して聴く際は、必ず楽譜を見ながら聴くのがおすすめです!
そして暗譜があやしいところには自分でチェックを入れ、あとで重点的に練習しましょう。



自分で振り返ってみよう♪
短いパッセージを繰り返し練習する
一度に長い曲を覚えようとすると、途中で混乱してしまうこともありますよね!
暗譜が怪しいところは、短いパッセージまたはフレーズごとに区切って練習するのがおすすめです。
- まずは2小節ずつ:最初は、2小節だけをしっかり覚えて弾けるようにする
- 少しずつ増やす:2小節ずつつなげて、少しずつ長くしていく
- 曲全体をつなげる:最後に、全部をつなげて弾く
少しずつ増やしながら進めていくことで、確実に暗譜できるようになりますよ!
曲の構成・仕組みを理解する
曲の構成・仕組みを知ると、暗譜がもっと簡単になります。
- A・B・A’・コーダなど構成を理解する
- どこで同じメロディーが出てくるか探す
- 転調部分を理解する
- 音の並び(順次進行・跳躍・アルペジオなど)がどうなっているか考える
- どんなストーリー・気持ちの曲なのか考える
楽曲を分析することをアナリーゼといいますが、暗譜するときにも役立ちます。
曲によっては、ストーリー性がある場合もありますよね?
そのストーリーや主人公の気持ちをイメージしながら演奏することは、暗譜する際の助けになるでしょう。
もしくは自分でお話を考えて、それととも流れを覚えてもいいかもしれませんね!
頭のなかでイメージトレーニングする
あなたは楽器を弾かなくても、頭のなかで楽譜を思い浮かべられますか?
演奏する曲の楽譜を見ずに、次のことを説明できますか?
- 全部で何ページある?
- 1ページ目の左ページは何段ある?
- どこで次の場面がくる?
- 先生の書き込みがどこにある?
細かく説明できる人は少ないのではないでしょうか。
楽譜を「絵」のように覚えるのも効果的ですし、次のようなイメージトレーニングもおすすめです。
- 目を閉じて楽譜を思い出す
- 頭のなかで指の動きをイメージする
- 心のなかでメロディーを歌ってみる
これらを繰り返すことで、楽譜がしっかり頭のなかに残るようになりますよ!
小まめに練習・復習する
残念なことに、毎日忙しい人間の脳は一度覚えても、時間がたつと忘れてしまいます…
記憶を新鮮に保つためには、小まめな練習や復習が欠かせません!
毎日短時間でも構わないので、とにかく弾き続けましょう。
特に暗譜が怪しい部分や自分が苦手としている部分は、そこだけ取り出して何度も確認することが大切です。
人前で演奏してみる・録画してみる
覚えた曲を誰かに聴いてもらうことで、緊張感を持って演奏できるため、さらにしっかり暗譜できるようになります。
また今はスマホで簡単に自分の演奏を録画できるので、本番が近くなったら一日一回録画して確認するのもおすすめです。
ちょっとドキドキするかもしれませんが、人前で弾くことで自信もつきますよ!
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年齢を重ねると暗譜が難しくなる?


実は、暗譜は年齢が上がるほど難しくなる傾向があります。
私も高校生くらいまではなんなく暗譜できていましたが、年齢を重ねるにつれ暗譜の難しさを実感しています。
子どもは脳も柔軟で新しいことを覚える力が強いため短時間で暗譜しやすいですが、悲しいことに大人になると記憶力の低下や集中力の持続が難しくなっていくんですよね…
ましてお仕事をしているなら、なおさらです!
日々の忙しさに追われて、練習時間の確保や自分の演奏を振り返る時間を取るのも大変なはず。
しかし、大人でも適切な練習方法を取り入れれば、暗譜は可能です。
結局は上記でご紹介した「暗譜のコツ」がすべてなのですが、特に次の3つにポイントを絞って暗譜してみましょう!
- 小まめに繰り返し練習:短時間でも毎日練習することで、記憶を定着させやすくなる
- 意味を理解しながら覚える:曲の構成・場面を理解する
- 視覚・聴覚・運動の記憶を総動員する:楽譜を読むだけでなく、メロディーを歌う・指の動きをイメージするなど、複数の感覚を使うと効果的
年齢に関係なく、結局のところ毎日短時間でもコツコツ続けることが暗譜成功のカギとなります!



若いころは暗譜得意だったのに…
暗譜で演奏するのが怖い人への対処法


過去の演奏で、途中で頭が真っ白になってしまった方は、暗譜で演奏するのが不安ですよね。
でも、怖がらずに落ち着いて練習していきましょう!
過去のトラウマを払拭するには、成功体験を積み上げるのが効果的ですよ。
目を閉じて思い出す練習をする
楽器を使わずに、頭のなかで曲を思い出すトレーニングをしましょう。
楽譜をそばに置いておく
「完全に楽譜を見ない!」と決めなくても大丈夫です!
安心材料・お守りとして、手元に楽譜を置いておきましょう。
わざと間違えて対処法を考える
いつもの練習どおりに本番演奏出来れば一番いいのですが、本番は魔物が潜んでいることもありますよね…
「いざというとき」を予想しておくことも、大切です。
- どこで間違えやすい?
- 間違ったら、どうごまかして先へ進むのがベスト?
- 止まったらどこから入り直す?
このようなことを予想し対処法を考えておくことで、本番でも冷静に対処できるようになります。
深呼吸してリラックスする
本番前は緊張をほぐす効果がある深呼吸をしましょう。
楽器を準備したらすぐ演奏するのではなく、目をつぶって深呼吸するなどして、自分の間合いで演奏できるといいですね!
このような工夫をすることで、暗譜に対する不安を減らし、本番自信を持って演奏できるようになるはずです。
\頭が真っ白にならない対策/


暗譜もコツコツ積み重ねが大切!


楽譜を覚えるには、
目で見て、耳で聴いて、手を動かすこと
が大切!
短いパッセージごとに少しずつ覚えるようにし、曲の仕組みを理解しながら練習すると、暗譜しやすくなりますよ。
さらに、イメージトレーニングや日々の復習、人前で演奏する経験もぜひ行ってみてください。
暗譜はすぐにはできないかもしれません。
でも、毎日コツコツ続けることで、だんだん覚えられるようになります。
年齢に関係なく、工夫しながら継続して取り組んでいきましょう!


この記事を書いた人


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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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