卒業式は、一生に一度の特別なイベント!
その中で、生徒が歌う合唱をピアノ伴奏者として式を支える役割はとても重要です。
ピアノ伴奏者を選ぶ際には、多くの学校ではオーディションが行われますが、選ばれるためには単に上手に弾けるだけではなく、いくつかのポイントを押さえることが大切だと感じています。
この記事は
- 卒業式で絶対に伴奏を弾きたい!
- オーディションで気を付けることを知りたい
- オーディションまでにどんな練習をすればいいのか分からない
という方におすすめです!
今回は、これまでオーディション合格者を多数輩出した指導経験から、卒業式のピアノ伴奏者オーディションで選ばれるための具体的なポイントや準備方法を詳しく解説します。

がんばろうね♪
卒業式ピアノ伴奏者の役割


卒業式ではおごそかな空気のなかで、「卒業生による歌」や「在校生による歌」などを披露する場がありますよね。
また学校によっては「卒業証書授与」の長い時間をつなぐべく、BGMとしてピアノ生演奏を入れる場合もあります。
その際に必要なのが、ピアノ伴奏者(ピアノ奏者)!
卒業式のピアノ伴奏者は、式全体の雰囲気を作り上げるうえでも責任ある重要なポジションとなります。
まずはその役割について解説しましょう。
式のスムーズな進行をサポート
式典の合唱や卒業証書授与時のBGMなど、伴奏は式の流れを支える重要な要素でもあります。
もし伴奏やBGMが止まってしまうと、式の流れも滞り全体の印象があまり良いものにならないことも…。
それくらい責任ある立場なので、プレッシャーに負けない強い気持ちで臨みましょう!



自信を持って!
感動的な雰囲気づくりのお手伝い
シーンとした雰囲気のなか、ピアノの前奏がはじまると、聴いている保護者や来賓のみなさんも
「いよいよ巣立ちのときだな」
と涙腺がうるむこともあるかもしれませんね。
ピアノの音色は卒業式の感動を一層高めてくれます。
卒業式で生徒が泣いてしまう場面の一つに、「合唱を歌っているとき」があります。
歌いながら、思い出が走馬灯のようによみがえるからかもしれませんね。
ピアノ伴奏は、一音一音、丁寧に。心のこもった演奏が求められます。



感動で涙腺崩壊
集団をまとめる力と協調性
合唱の伴奏では、テンポを保ちながら、歌っている人が気持ちよく声を合わせられるよう指揮者をよく見て演奏することが求められます。
指揮者を無視して先走った演奏にならないよう配慮が必要なほか、「ピアノが主役!」とならないよう合唱とバランスを考えて演奏することも大切です。
ピアノ伴奏者にはこれらの責任を果たすべく、確かな演奏力と協調性が必要になります。



あくまでも「伴奏」!
オーディションで選ばれるためのポイント


卒業式のピアノ伴奏者の役割を理解したところで、ここからオーディションで選ばれるためのポイントをいくつかご紹介しましょう。
楽譜どおりの正確な演奏


楽譜を正しく読み、指定されたテンポやリズムを守ることは基本中の基本!
間違い(ミスタッチ)が少なく、終始安定した演奏ができることが大切です。
どうしても渡された楽譜が難しくて弾けない場合は、担任の先生に「ピアノの先生と相談して簡単に直してもらってもいいのか」相談してみてくださいね。
ただし、オーディションでは渡された楽譜でしっかり演奏できた生徒が有利になることも覚えておきましょう。
練習のポイント
- ゆっくりから練習…最初はテンポを落として確実に。慣れたら徐々にテンポをUP!
- メトロノームを使う… 正確なテンポ感を身に付けるために必要。
- ピアノソソロを重点的に…前奏・間奏・後奏などピアノだけになるところは特に美しく。
曲の表現力
卒業式の曲には、感動を呼んだり涙腺がうるんだりする特別な雰囲気がありますよね。
歌う曲のテーマや歌詞を理解し、それに合った表現力を付け加えることで、表情豊かな演奏になるでしょう。
だいたいサビで盛り上がるようにできているのですが、曲によってどこがクライマックスになっているかは異なります。
盛り上げたい場面に向けて伴奏も強弱を変化させ、歌っている人が気持ちよく声を出せるようにしたいですね。
練習のポイント
- 歌詞を読む…合唱曲の場合、歌詞を理解して曲の背景を知る。
- 強弱を意識する…単調な演奏にならないように、ダイナミクス(音の強弱)をつける。
- 感情を込める…雰囲気をイメージしながら演奏する。
- ピアノソロを重点的に…前奏・間奏・後奏などピアノだけになるところは特に美しく。
伴奏者としての意識


ピアノ伴奏は「主役」ではありません。
あくまでも歌を支える「縁の下の力持ち」的な役割だと思ってくださいね。
独りよがりの自分が目立つ演奏ではなく、全体を引き立てる演奏を心がけましょう。
練習のポイント
- 歌に合わせて練習する: ある程度弾けるようになったら誰かに歌ってもらう。
- テンポを一定に保つ: 歌う人が合わせやすいよう、安定感のある演奏を心掛ける。
舞台での対応力・度胸
卒業式の伴奏では、緊張感のある場面でも落ち着いて対応できる力が求められます。
オーディションでは、緊張している状況でもいつもと同じ演奏ができるかも重要な判断基準となるでしょう。
練習のポイント
- 絶対に止まらない…伴奏は絶対に止まれないのでミスしても弾き続ける練習をする
- 誰かの前で弾く…家族や友人の前で演奏し緊張する練習をする
- 緊張対策をする… 深呼吸やポジティブなイメージトレーニングをする
\ 緊張対策はこちらを参考に /


協調性・責任感や普段の態度
「ピアノがうまい」だけでは、伴奏者として選んでもらえない場合があります。
学校の先生は普段の生活態度もよく観察しているので、
- 協調性があるか
- 責任感があるか
- 最後までやり抜く力を持っているか
など、すべてお見通し。
あまりにも態度が悪かったり、話を聞かずに自分勝手な行動をしていたりすると、
伴奏者としてふさわしくない
と判断される場合もあるので気を付けましょう。
普段から先生やクラスメートとのコミュニケーションを大切にし、まとめる力・協調性のある生徒が有利になってくるでしょう。



先生ってそこまで見ているのか
過去の実績が加味される場合も
卒業式のピアノ伴奏は保護者や役員・ご来賓の方々の前で演奏するという責任ある役割なので、学校側にしてもボロボロな演奏は避けたいものです。
そのため
- 過去に参加したコンクールなどの実績
- 文化祭・音楽祭などでの伴奏経験の有無
などを判断材料として加味する場合もおおいに考えられます。
もし



6年生で卒業式の伴奏を弾きたい
と考えているのであれば、文化祭のピアノ伴奏に立候補するなど下地を作っておくこともおすすめです。
レッスンを増やすことも検討する
もしオーディションまでに、
指定された範囲まで仕上がらない
練習が全然進まない
と感じたら、ピアノの先生にレッスンを増やせないか相談してみましょう。
とはいえ、普段のレッスンがいっぱいいっぱいで、都合のいい時間にレッスンを入れてもらえないこともあるかもしれません。
そのようなときは、オンラインレッスンを検討するのもおすすめです!
\ 時間が無いときの救世主 /


オーディション当日の注意点


ここからは、卒業式ピアノ伴奏オーディション当日に気を付けたいことをご紹介します。
準備物をしっかり確認する
暗譜で弾けるまで練習しているならいいのですが、楽譜にドレミを振っていたり気を付けることをメモしていたりする場合、楽譜がないと大変です!!



やばい、楽譜忘れた…
となってからでは遅いです。
もしかすると楽譜を貸してもらえるかもしれませんが、忘れたショックから気持ちも動揺して、演奏に集中できないかもしれません。
楽譜をしっかり鞄に入れたかチェックしてから出かけるようにしましょう。
また、オーディションが行われるのは冬の時期ですよね!
季節柄、オーディションをする場所が寒かったりピアノの鍵盤が冷たかったりすることも考えられます。



寒くて指が動かなかった…
とならないよう、
- 手袋
- ホッカイロ
などを持参して、いつもどおりの演奏ができるよう手を温めておきたいですね!



出かける前に持ち物チェック!
自己アピールはほどほどに
オーディションでは、「私すごく上手なんです!自信があります!」というような自己アピールはほどほどにしておきましょう。
自信を持つことはとても大切ですが、我が強いのとは別です。
謙虚な姿勢で臨んでくださいね!
多少のミスは気にせず止まらない
いつもはスラスラ弾けていても、緊張のあまりミスしてしまうこともあるかもしれません。
たくさんミスして止まって弾き直すことは問題になりますが、多少のミスは気にせず、落ち着いて丁寧な演奏を続けることが大切です。
きっと先生は、最後までやりとげる姿勢もチェックしているはず!



慌てて速くならないように!
自信を持ってオーディションに臨もう!


卒業式ピアノ伴奏者オーディションで選ばれるためには、技術だけでなく、
- 表現力
- 音楽性
- 協調性
- 責任感
- 度胸
- 緊張した状況での対応力
- 普段の生活態度
など、さまざまな要素が求められます。
しっかり準備をして、自信を持ってオーディションに備えたいですね!



やればできる♪
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この記事を書いた人


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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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