春~夏にかけて、全国各地でさまざまなピアノコンクールが開催されますね。
ピアノの先生が生徒にコンクールを勧めるのはどうしてでしょう?
ピアノのコンクールに出場することで、どんな力が身につくのでしょう?
コンクールに出ることで手に入れることができる力とは?
「先生に勧められたから、なんとなくコンクールに出てみることにしたんだ」というお子さんもいるかもしれませんね。
コンクールに出場する生徒さんのなかには「大きなトロフィーがほしい!」「上の大会を目指したい!」「入賞したい!」と意気込んで頑張っている方も多いことでしょう。
そして、コンクールは「結果」が出ます。
それがいい結果だったら嬉しいことですが、もし悪い結果だったら悔しいですよね。
でも、コンクールに向けて頑張ってきたことで得られることも多くあります。
コンクールに出るということは、決して無駄なことではないんですよ!
今回は、ピアノのコンクールに出ることで得られる力についてお話ししたいと思います。
目標に向かって頑張る力
「目標に向かって頑張ること」これは音楽だけでなく、普段の生活にも大事なことですね。
「コンクールに出る!」と決めたら、そこに向かって生徒さんは頑張ります。
もちろん、途中で練習が嫌になることもあるかもしれませんが、目標があることでそこへ向かってなんとか突き進もうとしますよね。
年に1回発表会があるとすると、その時期だけは気合が入りますが、それ以外はダラダラしがち・・・という生徒さんも多いです。
1年間に何回か「目標」を定めることで、ステップアップのチャンスが増えるのです。
目標に対する計画性
コンクールという「目標」ができると、どういうふうに練習していくとそこまで間に合うのか、ということを考えるようになります。
もちろん小さいうちは、自分で計画を立てさせることは無理ですから、先生や親がある程度の目安を定めてあげるのがいいですね。
- ○月△日までに 片手ずつ最後までできるようにする
- ○月△日までに 両手で弾けるようにする
- ○月△日までに 表現をつけて弾けるようにする
- ○月△日までに 暗譜で弾けるようにする
こんなかんじです。
段々と成長するにつれて、自分で計画を立てられるようになってきます。
「この時期にここまで進んでいないとヤバい!もっと練習しなきゃ!」と分かってくるようになります。
この力は将来、中学校や高校のテストに向けて計画を立てるときなどに活かされますよ。
諦めない精神力
コンクールでピアノを弾きだすと、途中でどんなことが起きても最後まで演奏しないといけません。
また、途中ミスタッチをしたから「入賞できないかも・・・」と諦めたらすごく勿体ないです。
こればかりは審査員にもよりますが、ミスタッチがあっても総合的に演奏が優れていれば高く評価してくれることもあります。
最後まで諦めずに弾きとおす精神力も鍛えられますよ。
本番での集中力
たくさん練習をしても、本番は一度きり。
その数分にこれまで頑張ってきたことのすべてを出さないといけませんね。
もちろん緊張してうまくいかないこともあるかもしれませんが、 たった数分間につぎ込む集中力はすごいものです。
精神をコントロールできるようになる力
小さいうちは「かわいいドレスを着てコンクールで演奏するのが楽しい!」と思っていても、成長とともに「緊張」を感じるようになってきます。
でも、 その緊張も何度もコンクールに参加しているうちに、自分でコントロールできるようになってくるのです。
なかなかこの領域になるまでピアノを続けてくれる生徒さんもいませんが、コンクールを楽しめるようになってきます。
ここまで精神力を鍛えられるといいですよね。
人生には「受験」や「就職試験」など大切なときがあります。
ここで緊張をうまくコントロールする力が身についていれば、怖いものなしですよね。
人前で物怖じしない度胸
ピアノのコンクールは、ステージ上で1人で演奏しますよね。
(連弾の場合は違いますが・・・)
これはすごい経験です。 この経験を積み上げていくと、人前で物怖じしなくなります。
ピアノだけでなく、学校でみんなの前で発表するときも堂々とできるという子が多いです。
スランプを克服する力
コンクールに向けていい調子で練習していると、本番前のギリギリになってスランプに陥ってしまうこともあります。
そのまま本番を迎えてしまう子もいますが、多くの場合なんとか克服して間に合わせてきます。
人生でも何をやってもうまくいかないときってありますよね?
そんなときに気分転換の方法や、自分なりのトラブル対処法を知っておくと便利ですよね。
コンクール前のスランプから立ち直った子は、その術もきっとわかっているはずです。
講評が次へのステップに!
これはコンクールで身につくこととは言えないかもしれませんが・・・。
ピアノのコンクールでは大概審査員の講評用紙をいただくことができますね。
「いいことが書いてなかった・・・」とがっかりすることはありません。
「もっとこうした方がいいよ」という部分が多いほど、この先ステップアップできるチャンスがあります。
審査員の先生は短時間の間に一生懸命書いてくださっています。
その気持ちをくみ取って、これからの練習で指摘していただいたことに注意していきましょう。
まとめ
ピアノのコンクールに参加することには意義があると思います。
それがうまくいったとしても、いかなかったとしても、そこに向けて頑張った努力とステージに立った経験は残るでしょう。
そしてピアノのコンクールに参加することで得られる力は、ピアノだけでなく学校生活やその後の人生でも役に立つことがたくさんあるんです。
一度失敗したからといって次を諦めてしまうのは勿体ないです。
親や先生は、その子にたくさん経験を積ませてあげられるような言葉がけをしていきたいものですね!
参加させるコンクールの選び方についてはこちら↓
コンクール前後の生徒に対する言葉がけについてはこちら↓
この記事を書いた人
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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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