バーナムピアノテクニックをレッスンで使っているというピアノの先生や生徒さんは多いと思います。バーナムを使うと、どんな力が身につくのでしょう?
バーナムを使うとどんな力が身につくの?
バーナムといえば、バーナムピアノテクニックを指すことが多いですね。指のトレーニングとして日本の音楽教育の現場でも多く取り入れられています。バーナムピアノテクニックを使うことで、どのようなテクニックを身につけることができるのでしょうか?
表現力
ピアノで指のトレーニングというとハノンをイメージする人も多いと思います。同じ音型の繰り返しによって指を独立させる練習なので、ハノンを練習しても表現力は身につきません。このことは、ハノン自身も教本のなかで述べています。
でも、バーナムはテクニックの習得とともに、どんなタッチで弾けばいいか、脱力をどこで使ったらいいか、どんな音を作って弾けばいいかなどの表現力も一緒に見につけられるようになっています。
これは一緒に描いてある棒人間がヒントになります。 タイトルで示してあることを棒人間が動く様子をイメージすることで、それが音作りに影響していくのです。
たとえば、「ピンポン」という練習曲があります。左手でドミソと3連符で弾いたあと、すぐに右手でソミドと3連符で返す運動を何度か繰り返す曲です。
ピンポンは卓球のことですので、右手と左手で卓球のラリーをするかのように「切れ目なく受け渡すように弾く」ということがイメージできますね。
表現力も身につくテクニックという点では、バーナムピアノテクニックは優れた教材といえると思います。
脱力の使い方
ピアノを弾く上で腕や指の力を入れたり抜いたりすることはとても重要です。 バーナムピアノテクニックでは2音のフレーズの練習や深呼吸などを通して、力のコントロールの仕方を身につけることができます。
スタッカートの弾き方も、「手首を使って鋭く短く」「柔らかく軽く」など力のコントロール次第でいろいろな弾き方があることを学んでいきます。
スケール・半音階の指番号
スケールや半音階は指番号をきちんと守って弾かないと上手につなげて弾きとおすことはできません。でもハノンのように何オクターブもスケールを弾くことがうまくできずに、挫折してしまう子もなかにはいます。
バーナムピアノテクニックでは「階段の上り下り」「逆立ち」「つま先モゾモゾ」など、子どもが興味を示すような動作と一緒になっていることで、楽しみながら無理なく指番号を習得できます。
アルペジオ・トリル・装飾音の弾き方
アルペジオやトリル、装飾音は、学ぶ楽曲がある程度難しくならないと(ブルグミュラー25の練習曲など)曲の中には出てきませんが、小さい子どもにとって「これが弾けるとカッコいい!」といった憧れが強いものです。
これらのテクニックもバーナムピアノテクニックの導入書の段階から取り入れられているので、小さい生徒も満足感が得られやすいと思います。
初見力
まだ楽譜に慣れていない生徒には、初見力をつけることも可能です。バーナムピアノテクニックは、導入書~1巻の時点ではほとんどがハ長調で書かれています。
リズムも初めのうちはやさしいものが多いので、楽譜を読むのが苦手な生徒におすすめです。 きちんと楽譜を見ながら弾かせることで、初見力も身につけることができるはず。
バーナムについてはこちらの記事も参考になります。
⇒ バーナムってなに?棒人間がかわいいバーナムピアノテクニックとは?
まとめ
今回はバーナムピアノテクニックを練習することで身に付けられる力についてご紹介しました。教材としてバーナムを利用する最大のメリットは「テクニックと一緒に表現力も身につく」ということです。
そして、棒人間のイラストからイメージして音作りへつなげていくことが可能です。ぜひレッスンにバーナムピアノテクニックを取り入れてみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた人
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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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