突然生徒から「発表会に参加したくありません」と告げられたら、びっくりしますよね。
出たくない原因はいくつか考えられますが、その対処法は原因ごとに変わってきます。
この記事は
- 理由は分かったけど、どう対処したらいいのか知りたい
- 参加したくない生徒への対応の仕方がわからない
- 生徒の気持ちに寄り添ってベストな答えを導きたい
というピアノをはじめとした音楽関係の習い事の先生におすすめです!
保護者の協力を得ながら、お互い納得のいく結論を出したいですね。
今回は、20年以上の指導経験から得た「ピアノの発表会を嫌がる生徒への気持ちに寄り添った対応の仕方」を事例別に詳しく解説します。

いい方向へ向かいますように♪
「発表会に出たくない」その理由・原因を探ろう


もし生徒から「発表会に出たくない」と言われたら、まず最初にどうして出たくないのか理由を知ることからはじめましょう。
それは理由が分かっていたほうが、その後どうすべきか道筋を立てやすいからです。
発表会に参加したくない理由は、生徒によってさまざまですし、全員が素直に理由を話してくれるとも限りません。
具体的な生徒の気持ちの聞き出し方は、以下の記事でご紹介していますので、まずこちらをご覧ください。
\具体的な理由はこちら/


【事例別】発表会への参加を拒む生徒への対応


生徒が発表会に出たくない理由が分かったら、それに合わせていくつかの対処法を試してみましょう!
事例別の対応策をご紹介しますので、参考にしてくださいね。
初めての発表会で不安な生徒
特に発表会に初めて参加する生徒は、発表会の様子・雰囲気が分からないので
- ステージで演奏をする
- 人前で演奏をする
ということにドキドキしてしまって



発表会に出たくない!絶対無理…
となってしまうことがあります。
小さいうちから発表会に出続けている子は、それが当たり前となっているので、あまり動じませんが、小学校中学年~高学年くらいで初めて発表会に出るという子に多い傾向に感じます。
このような場合は、少しずつ自信をつけさせることが大切です。
初参加の生徒への対応
- 事前に小さな発表の場を作る(家族やレッスン前後の生徒の前で演奏)
- 「失敗しても大丈夫」ということを伝える
- 先生が本番も隣に座ってサポートすることも考える
- 「緊張する練習」をしておけば本番も大丈夫なことを伝える
\「緊張する練習」をしてみよう/


自信がない生徒


また何回か発表会に出ている生徒のなかには、
うまく弾ける自信がない
という子もいますよね。
この場合は自信を持てるような声掛けが必要です。
自信のない生徒への対応
- 「うまく弾くことより、楽しんで演奏することが大切」と伝える
- 「完璧じゃなくてもOK!」と安心感を持たせる
- 自信を持って弾けるようになるまでの練習メニューを考える
- 簡単な曲や、得意な曲、楽しんで演奏できる曲を選ぶ
\自信の引き出す言葉がいっぱい/
過去にトラウマがある生徒
過去に人前で大失敗をしてしまった…
という辛いトラウマがある場合は、
- その気持ちを受け止めてあげること
- 強制参加にしないこと
も検討してみましょう。
もし少しでも前向きになれるようなら、トラウマにならないような配慮が必要です。
トラウマがある生徒への対応
- 失敗しても大丈夫なことを伝える
- そのときのつらかった気持ちをじっくり聞く
- 無理に出ることをすすめない
- 簡単な曲や、得意な曲、楽しんで演奏できる曲を選ぶ
緊張・ドキドキしてしまう生徒


ドキドキしてしまうのは、仕方のないこと。
大人だって人前で演奏したり話をしたりするのはドキドキしますから、「ドキドキしないでください」という方が無理ですよね?
しかし実際に演奏が始まってしまうと、集中しているからか意外とドキドキしないものです。
どちらかというと、本番前のほうがドキドキしてますよね!
人生で何回もドキドキする経験をしていた方が、受験や大事なプレゼンなどへも冷静に臨めるのではないかと思います。
発表会=ドキドキする練習
くらいに考えて、失敗をおそれず臨めるといいですよね。
今ドキドキする経験をたくさんしておくと、将来大事なときにドキドキしなくなったり、ドキドキをコントロールして楽しめるようになるかもしれないよ
という話もすることもあります。
ドキドキしてしまう生徒への対応
- 「先生だって本番前は緊張してドキドキするよ」と伝える
- 「発表会はドキドキする練習の場」と説明する
- 経験を重ねると徐々に緊張をコントロールできるようになることを伝える
- 「緊張は数十秒~数分だけ。終わったら何したいか楽しいことを考えよう!」と提案する
完璧主義・ノーミスを求める生徒


「失敗を恐れて萎縮してしまう子」は、実際レッスンをしているととても多い印象です。
コンクールやコンペなど、ミスが採点に影響してしまう場合は萎縮する気持ちも出てくるでしょう。
しかし、今回は発表会なので、ミスを気にせず楽しんで最後まで弾ききることを目標にすることを提案してみませんか?
完璧主義な生徒への対応
- 「コンクールではないから間違っても大丈夫!」と伝える
- 「楽しんで最後まで演奏することが大切」と説明する
- 必要以上に難しい曲を選曲しない
周りの上手な子と比較してしまう生徒
発表会は一年間(教室によって年に何回かするところもあるかもしれませんが)その子がどれだけ頑張って練習してきたかを保護者の方に見て、聴いていただく場です。
もちろん、上手な子の演奏から学ぶべきことはたくさんありますが、発表会は誰かと比較する場所ではありません。



周りの子がうまいから弾きたくない
という子がいますが、
発表会は人と比較するのではなく、自分自身がその前の発表会からどのくらい成長したかをお家の人に見てもらう機会であること
をきちんと生徒さんに話しておきましょう!
周囲のレベルが気になるのは、特に習い始めが小学校中学年以降な子に多い印象を受けます。
周囲と比べてしまう生徒への対応
- 「発表会は誰かと比較する場ではない」と伝える
- 「一年間の練習の成果を発表する場」と説明する
- 選曲やプログラムの順番も検討する必要がある
曲が仕上がってないから不安な生徒
これは生徒自身の練習不足による自業自得な結果かもしれませんが、指導者としては発表会までになんとか曲を仕上げられる見とおしを立ててあげないといけませんね。
発表会までどのくらいの期間が残されているかによって、できることも変わってきますが…
もし発表会まで1ヶ月を切っても、止まってでもゆっくりでもいいから最後まで両手で弾ける状態になっていなければ、
- 曲をカットする
- 苦手にしている部分を簡単にアレンジする
など、とにかくその生徒が少しでも前に踏み出せるようにしてあげることも必要です。
本来ならその子の能力に合った曲を選曲してあげるのが先生の役目ですが、こちらの意志だけで曲を決められない場合もありますからね。
あとは、生徒と保護者と
- 1日●分練習する
- 苦手なところだけ1日●回練習する
- ご飯を食べる前にパパやママに必ず聴いてもらう
- ●日置きに動画を撮って先生に送る
など目標を立てて実行してもらいます。
練習を子ども任せにしている保護者もいますので、まずは現時点で「ここがうまくできず立ち止まってしまっている」ということを理解してもらわないといけません。
演奏を聴いて初めて「これはヤバい!」と思われる保護者もたまにいます。
とにかくあとは練習あるのみ!
もし発表会まで期間が少ない場合は、保護者の方と相談してレッスン回数を増やして、生徒(と先生の)の不安を解消するのも手です。
曲が仕上がっていない生徒への対応
- 保護者に状況を理解してもらう
- 曲のカットや簡易アレンジを提案する
- 練習方法・練習計画を保護者と共有する
親に怒られた・「発表会に出なくていい」と言われた生徒


このケースが一番対応が難しいですよね。
特にこのご時世、なにが起こるか分からないこともあり、保護者と生徒の関係に習い事の講師が下手に口出しできません。
とはいっても、せっかくの発表会ですから、なんとか生徒にはステージで発表してほしいものです。
生徒には、
- 「先生ともう一回特訓してみよう!できるようになったらきっとママもびっくりするよ」
- 「上手く弾けるようにするために、先生とやった練習方法を家でもやってみよう」
と声をかけます。
保護者には、発表会に参加する意味・意義をしっかり説明しましょう。
この時に「〇〇ちゃん、お母さんから怒られたから発表会に出たくないって言ってて…」と保護者に伝えてしまうと余計に腹を立てて不参加となってしまうので、くれぐれもご注意ください!
保護者とお話しする際は
- 1年間頑張った姿をぜひ見ていただきたいです
- 去年はスラーが苦手だったけど最近すごく上手になったんですよ
- 毎年ステージに立って演奏するだけでも立派なことです
- ミスしても最後まで弾けたらたくさん褒めてくださいね
このように伝えてみてはいかがでしょうか?
その子が頑張ってきたことを、できるだけたくさん伝えることで、「それなら参加させようかな」と考えを改めてくれるかもしれません。
普段から保護者と良好な関係を築けていればいいのですが、今はいろいろな考えの方がいらっしゃいますから、その人に合わせて対応を考えていかないといけませんね。
親に「出なくていい」と言われた生徒への対応
- 保護者に発表会に参加する意味・意義をしっかり説明する
- 一年間の生徒の頑張りをできるだけたくさん伝える
- 普段から保護者とのコミュニケーションを大切にする
どうしても発表会に出たくない生徒への対応


理由を聞き、いくつかの対応策を試してみても、どうしても発表会に出たくない生徒もいますよね。
その場合は、無理に参加させるのではなく、別の形で成長の機会を作りましょう!
代替案の例
- 家族や先生の前で発表する「ミニ発表会」を開催する
- 動画を撮って、自分で見直す「録画演奏会」にする
- ソロではなく、連弾やアンサンブルに挑戦する
- 次回の発表会を目標にする
無理にステージに立たせることよりも、「また挑戦してみようかな」と思える環境を作ることが重要です。



発表会がすべてじゃない!
生徒の気持ちに寄り添うことが大切!


「発表会に出たくない」と言う生徒への対処法をいくつか挙げてみました。
発表会に出たくないと感じる生徒には、さまざまな理由があります。
無理に説得せず、気持ちを尊重しながら本音を聞き出し、適切な対応をすることが大切ですね。
対応の手順を確認しよう
- まずは生徒の気持ちを受け止める
- やさしく質問して、理由を聞き出す
- 理由に応じたサポートをする
- 無理に出さず、代替案も考える
ピアノの発表会は、生徒の成長を実感できる大切な場。
生徒としっかり向き合って一緒にステージに立てればベストですが、一番大事なのは、生徒自身がピアノを楽しみながら成長できること。
無理強いせず、一人ひとりに合った対応をしていきたいですね!



普段から生徒をよく観察しておこう♪




この記事を書いた人


-
はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
最新の投稿
指導法2025-03-28読めなくなるかも?楽譜にドレミ(音名)を書くことのリスクと対処法 発表会・コンクール2025-03-21どうやったら暗譜できる?確実に楽譜を覚える方法 楽典・和声2025-03-11小学生や初心者でもわかる!7の和音と属七(Ⅴ7)を学ぼう 発表会・コンクール2025-03-06【現役講師目線】ピアノ発表会・先生や生徒への花束はいつ渡す?贈る際のマナー