小学校高学年になると地区で音楽祭があり、生徒が伴奏を頼まれたり、「オーディションがあるから来週までに少し弾いてきてね」と言われたりすることがあります。
でも「はい、分かりました!」と即答できないような曲を貰ってくることがしばしばあるんです・・・。
小学校の先生にぜひ知っておいてほしい、小学校の音楽祭の合唱曲や合奏曲の選曲についてお話しします。
小学校の音楽祭・選曲はどうする?

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私が住んでいる地域は小学校4年生になると、秋に地区の音楽祭に参加し、同じ曲で学芸会(文化祭)でも発表するところが多いようです。
そのため、ピアノを習っている子を募って6月ころに伴奏者を決めて、先に伴奏の練習をしてもらいます。
それで生徒は楽譜をもらってくるわけですが、「これなら間に合うね、がんばろうね!」というものから「ちょっとそれはないんじゃないの・・・」というものまで、いろいろなレベルの楽譜を持ってきます。
なかには中学校の合唱コンクールで歌う曲をもらってきた・・・なんてことも。
コンクールで上位をとっている子なら譜読みも早いですし、調号がたくさんついていたり、曲の途中で転調があっても大丈夫なのですが、さすがに中学校レベルの伴奏はオクターブがつかめなかったり、4和音がいっぱい出てきたり・・・と、普通にピアノを習っているレベルでは弾きこなすことは無理だと思います。
学校の先生にしてみれば、「感動できる曲だから歌わせたい」「自分が好きな曲だから、ぜひさせたい」など理由があると思うのですが、 生徒にしてみれば自分が練習している曲より遥かにレベルの高い曲を渡されて、毎日1~2時間泣きながら練習しないと間に合わない・・・ という状況になるかもしれないのです。
さすがにそれはかわいそうですし、 「練習するのが嫌」「音楽が嫌い」というようになってしまっては元も子もありません。
「ちょっとレベルが高いかもしれない」「弾きにくいところがある」という場合は、学校の先生に確認して伴奏譜を簡単に直してあげることもあります。ときには楽譜をすべて書きなおしてあげることもあります。
でも「これって著作権上大丈夫なんだろうか・・・?」とビクビクしていたりもします(笑)
営利目的でないから大丈夫なのかもしれませんが、完全なボランティアで楽譜を書きなおすのもなんだか腑に落ちません。
そこで、小学校の先生にお願いしたい選曲上の注意をまとめてみたいと思います!
生徒のレベルに合わせた選曲をする
これは強くお願いしたいことです。
伴奏をお願いする生徒が「どれくらい弾けるのか」を知ってほしいです。たとえば、今レッスンで習っている楽譜を持ってきてもらうとか、発表会で弾いた曲を弾いてもらって、どのくらい弾けるのかを判断するといいと思います。
伴奏してほしい曲を生徒に見せても、楽譜を読んで「自分が弾けるか弾けないか」が分からない子どももいます。
小学校高学年用にアレンジされた曲を使う
小学校の音楽の教科書にのっている曲ならレベル的にも間違いないと思いますが、「ちょっとそれじゃあ芸がないのでは?」と思われる方は、小学校高学年用にアレンジしてある曲集から選曲してみてはいかがでしょうか?
小学校高学年で演奏することを前提として編集してあるので、「絶対無理!」というものはおそらくないはず・・・。
達成感を味わえる曲を選ぶ
達成感や一体感を味わえる作品に出会えるといいですね。みんなで1つの曲を完成させることが大切なんだと思います。
「うまくできなかった」「失敗した」とならないように、しっかり完成しそうな曲を選びましょう。
「ハモるところは難しくないか」「複雑なリズムはないか」なども確認しておいてくださいね。
音楽専攻の先生に相談する
小学校の先生は、すべての教科に携わるのでとても大変だと思います。
大きい学校なら、音楽の教科担任の先生がいるかもしれませんが、小さい学校だといないこともありますね。
もし音楽の教科担任の先生がいるなら、「この曲で大丈夫かどうか」を相談してみてください。いなかったら、昔ピアノを習っていた先生に相談してみましょう。
まとめ
小学校の合奏や合唱曲を選ぶ際に気をつけてほしいことをまとめてみました。
ぜひ伴奏をする生徒の身になって考えてほしいと思います。