絶対音感を持っていると音楽を学ぶ上でいろいろなメリットがありますが、実は 「移調楽器が苦手」 という人も多いんです。
今回は、絶対音感を持つ人がなぜ移調楽器を苦手と感じてしまうのかを考えてみましょう。
絶対音感持ちは移調楽器でつまづく傾向がある
絶対音感を持っているということは、特殊な才能があるということです。その才能を活かして、中学校や高校の部活は「吹奏楽部や管弦楽部に入りたい!」という人もいるはず。
でもちょっと待って!楽器の希望を出すまえに、本当にその楽器でいいのか考えないと大変なことになるかもしれませんよ。
移調楽器を選ぶとこんなことが・・・
部活で自分が担当する楽器を選ぶとき、どの楽器にしようかワクワクしますよね。
一通りいろんな楽器を経験してみてください。吹いてみると分かりますが、 楽器には実音で記譜する楽器と、楽譜の音と実際に聴こえる音の高さが異なる移調楽器があります。
もし絶対音感を持つ人が移調楽器を吹いたら、どうなるでしょう?
自分が出している音が楽譜に書いてある音と違って聴こえるので、気持ち悪くなってしまう人もいます。
また移調楽器の楽譜を読むのに、すごく時間がかかってしまうこともあるようです。
主な移調楽器
移調楽器の種類はたくさんありますが、主な移調楽器を挙げてみましょう。
- クラリネット(B A ほか)
- サックス(B Es)
- ホルン(F ほか)
- トランペット(B C ほか)
代表的なキーも書いてみましたが、このほかにも存在します。
また実音よりも1オクターブ高く聴こえるピッコロやシロフォン、1オクターブ低く聴こえるコントラバス、コントラファゴットなども移調楽器の仲間ですが、これらの楽器は移高楽器と呼ばれています。
移行楽器は高さは1オクターブ違いますが、音自体は同じ音が聴こえてくるので、絶対音感持ちにはそれほど苦労はないようですよ。
できるなら実音で記譜される楽器を選ぼう
引退する3年生のパートの補充やほかのパートとのバランスなどから、自分の希望するパートになれるかは分からないと思いますが、 苦労したくないなら実音で記譜される楽器を希望しましょう。
実音で記譜される主な楽器は次の通りです。
- フルート
- オーボエ
- ファゴット
- トロンボーン
- ユーフォニアム(まれにBもあり)
- チューバ(まれにBもあり)
またこのほかにも、先ほどご紹介した移高楽器も問題ないでしょう。
もし移調楽器担当になってしまったら
もしもパートの希望が通らずに、移調楽器になってしまったらどうしたらいいでしょう?
移調楽器に慣れる
なんといっても移調楽器に慣れるしかありません。 絶対音感で聴こえてくる音と楽譜に書いてある音を切り離して割り切りましょう。
楽譜を書き直す
実音に楽譜を書き直してしまう方法もあります。どうしても聴こえてくる音が気持ち悪いなら、 楽譜を実音で書き直すことで気持ち悪さは解消されますよ。
まとめ
絶対音感を持っている人が移調楽器を担当すると、初めは目と耳で感じる音のギャップに混乱してしまう人が多いようです。
できることなら実音で記譜される楽器を担当させてもらいましょう。