かの有名なト長調のメヌエット。
♪レーソラシド レソソ ミードレミファ ソソソ ~
メヌエットと言えばこの曲をイメージする人も多いはず。多くの人が「J.S.バッハ作曲」として記憶の中にあると思います。
しかし、 この曲は近年の研究でJ.S.バッハが作曲した作品ではないという説が浮上したのです。
ト長調のメヌエット(BWV anh.114)はJ.S.バッハ作曲ではない?
本当の作曲者は誰なんでしょう?そして、一体どうしてこんなことになってしまったのでしょう?
今回はこの「メヌエット(BWV anh.114)の謎」に迫りたいと思います。
メヌエット(BWV anh.114)ってどんな曲?
思い出せない方のために、動画を準備しましたのでご覧ください。
メヌエットというのは3拍子で踊る舞曲の一つなので、たくさんの作曲家がいろんなメヌエットを作曲しています。
そんな数多くあるメヌエットのなかでも、誰でも聴いたことのあるのがこのメヌエット(BWV anh.114)ではないでしょうか。
小学校6年生で習う(習わないところもあるかも)ラバースコンチェルト(ラバーズコンチェルト)の元になった曲でもあるんですよ。
多くの人がメヌエット(BWV anh.114)はJ.S.バッハが作曲したものと思っていると思います。実際私も昔この曲はJ.S.バッハ作曲であると習いましたし、楽譜にもそう書いてありました。
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ちなみに私はこの2冊を持っています。原典版は輸入楽譜のため高いですが、余計なことが書いていないし使い込んでいくと渋みが出てきて好きです。
ちなみに アンナ・マグダレーナ・バッハというのは、J.S.バッハの後妻さんのこと。 奥さんのために練習に最適な曲をまとめたんですね。
本当の作曲者はペツォールト説が濃厚
それでは、この曲の作曲者といわれている人をご紹介しましょう。 近年の研究ではクリスティアン・ペツォールトという説が有力となっています。
ペツォールトと書いてあったりペッツォルトと書いてあったりしますが、同じ人です。
ペツォールトはバロック時代にドイツで作曲家&オルガン奏者として活躍しました。宮廷室内楽団の一員としても活躍していたそうです。
ペツォールトが作曲したメヌエット(BWV anh.114)をJ.S.バッハが、アンナの練習用に写譜をして、それがJ.S.バッハが作曲したかのようにとられてしまったんですね。
メヌエット ト短調(BWV anh.115)もペツォールト作曲
実はJ.S.バッハ作曲とされていたメヌエットがもう一曲あります、それがメヌエット ト短調(BWV anh.115)です。
この曲も有名な曲です。どこか憂いのあるキレイなメロディーで、メヌエット ト長調にどことなく似ている感じもしますね。
まとめ
有名な2つのメヌエットは、J.S.バッハではなくペツォールト作曲という説が有力のようです。海外ではすでにペツォールト作曲として楽譜が作られています。
日本でもペツォールト作曲(J.S.バッハ伝)のように表記されている楽譜も増えてきました。自分の楽譜はどうなっているか、確認してみてくださいね!
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