「ツェルニーといえば練習曲!」というほど、ツェルニーはピアノのテクニックを追求した練習曲をたくさん作曲しました。
今回はツェルニーの生涯について、また彼が残した作品をご紹介していきます。
練習曲といえばツェルニー!ツェルニーってどんな人?
ピアノを習っていると、ブルグミュラー25の練習曲の次のステップとして与えられることが多いのが「ツェルニー30番」ですね。そこで初めてツェルニーという作曲家を知ったという方もいるかもしれません。
では、ツェルニーとは一体どんな人なのでしょうか?
カール・ツェルニーとは
ツェルニーの本名はカール・ツェルニー(Carl Czerny)といいます。 日本ではツェルニーと呼ばれることが多いですが、本来ドイツ語で発音する場合はチェルニーと言います。
日本では、チェルニーと書かれている楽譜とツェルニーと書かれている楽譜、どちらも見たことがあると思いますが、どちらが正解とかというわけではないようですね。
ツェルニーは1791年にオーストリアの首都で音楽の都とも呼ばれるウィーンに生まれ、1857年に痛風のため66歳で亡くなりました。
ツェルニーの家は音楽一家で、祖父はバイオリン弾き、父は教会オルガニストを務めていたたそうです。
3歳のころから父からピアノを習いはじめ、10歳のころ父親の友人の紹介からベートーヴェンの弟子になりました。ベートーヴェンのところで、約3年間ピアノを基礎から学びなおしたといわれています。
その後、クレメンティやフンメルといったこの時代を代表する作曲家からもレッスンを受け、演奏家として活動をはじめましたが、ピアノ指導者や作曲家、音楽理論家という演奏家とは違った道へ興味が移っていきます。ツェルニーはリストの指導者であることでも有名ですね。
ツェルニーの作品
ツェルニーは多くの練習曲を残したことで知られていますね。練習曲のほかにも、膨大な量の曲を作曲していました。どんな曲を作曲したのかをみていきましょう。
- 100番の練習曲
- 110番の練習曲
- 第一課程練習曲
- 30番の練習曲(技法の練習曲)
- 40番の練習曲(熟練の手引き)
- 50番の練習曲(指使いの手引き)
- 60番の練習曲(ヴィルトゥオーゾ=達人のための練習曲)
- リトルピアニスト
ここまでが代表的な練習曲となります。この他にもたくさんの練習曲を作曲しています。
- 2手のためのソナタ 1番~13番
- 4手のためのソナタ 1番~3番
- 4手のためのソナチネ
- 4手のための「性格的で華麗な序曲」「華麗な大ロンド」
- 48の前奏曲とフーガ
このあたりがピアノの作品です。連弾の作品も作っていたことが分かりますね。
管弦楽曲としては大交響曲を2番まで、ピアノコンチェルトやフルートやホルンの器楽曲も数曲残しています。
このほか、ミサ曲として合唱曲なども作曲しています。
ツェルニーの練習曲を弾くメリットとは?
「ツェルニーの練習曲が嫌いだった」という人もピアノを習ったことがある人のなかにはいるかもしれませんね。「大切だからやりなさい」という感じで先生から与えられたから、なんとなく弾いていたという方もいるのではないでしょうか?
ツェルニーがベートーヴェンからピアノを学んだということを先ほどご紹介しましたが、 ツェルニーの練習曲にはベートーヴェンの影響を受けているものが多いといわれています。
ですから、 ベートーヴェンをはじめとする古典派の作品を演奏するために必要なテクニックは、ツェルニーの練習曲を弾くことで身に付けることができるでしょう。
しかし、タイトルがついていないので、曲をイメージすることができないので表現力が身につかないという考えや、難しさから挫折しやすいという面もあるようです。
ツェルニーの練習曲を弾くにあたっては、以下の本が参考になります。一度弾いたことがある方も、新しい発見があるかもしれません。
まとめ
ツェルニーの生涯と、作品をご紹介しました。ツェルニーはベートーヴェンの弟子だったということから、ツェルニーの作品はベートーヴェンの影響を多く受けたことが分かります。
ツェルニーの練習曲を演奏する時は、ベートーヴェンのどの作品に通じるテクニックがあるのかを考えながら弾いてみると、いろいろな発見ができるかもしれませんね。
この記事を書いた人
-
はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
最新の投稿
- ヤマハグレード2025-01-28【ヤマハピアノグレード8級・伴奏づけ対策】カデンツこれだけは!
- ヤマハグレード2025-01-27【ヤマハピアノグレード8級】伴奏づけのコツと対策方法
- 合唱2025-01-23ピアノ伴奏者になりたい!卒業式伴奏オーディションで選ばれるコツ
- 指導法2025-01-21不公平感を生まない!卒業式の伴奏者オーディションのポイント