ピアノに限らず、習い事を続けていると「そろそろ辞めようかな?」と考えることもありますよね?
その理由は、進学や引っ越し、ほかの習い事との両立が難しい…など、さまざまあるはず。
では、ピアノ教室を辞める際は、先生にどのタイミングで伝えればよいのでしょうか?
この記事は、ピアノ教室を辞めるとき
- いつまで先生に伝えればいいのか分からない
- 辞めるとき先生に失礼にならないタイミングを知りたい
- 円満に辞められる方法を知りたい
という方におすすめです。
今回は指導歴20年以上の経験をもとに、ピアノを辞める際の適切なタイミングや、スムーズに辞めるためのポイントを詳しく解説します。

講師も気持ちよく見送りたい!
ピアノを辞める際に先生へ伝えるタイミング


それでは早速、ピアノを辞めることを先生に伝えるタイミングは、いつ頃がベストなのかをご紹介します。
ピアノ教室といっても、
- 大手の教室(ヤマハやカワイなど)
- 先生のご自宅などで行われている個人の教室
- オンラインレッスン
このようにいくつか形態があり、辞めるときの対応方法もそれぞれ異なります。
教室の規約を確認する
ピアノ教室によっては、
退会する場合は〇か月前までに申し出ること
などのルールがあることもあります。
特に大手の教室では、翌月のレッスン料が発生しないように、規約をしっかり確認する必要があります。
退会届という書類やオンライン上での手続きが必要になることもあるため、
いつまでにどのような手続きが必要なのか
入会時に渡される会則・規約を確認しておきましょう。
最低でも1か月前には伝えるのがマナー
ピアノのレッスンは、通常1か月単位でスケジュールを組んでいます。
年40回という場合は、3か月で10回になるようにする場合もありますね。
そのため、辞めることを決めたら、最低でも1か月前には先生に伝えるのが一般的なマナーでしょう。
辞める意思を先生に伝えるのは気おくれして、ズルズルと延期してしまうと、先生に迷惑がかかることも…。
2~3か月前くらいだとスムーズ
できれば、2~3か月前くらいに伝えられると、先生もスムーズに対応できますし、その時間に新しい生徒を募集することもできるのです。
早めに伝えていただくことで、ピアノの先生も
- 最後のレッスン日まで、今の曲を仕上げられるよう段取りを考えてみよう!
- 最後のレッスンでは一緒に楽しく連弾して終わりたいから、新しい楽譜を渡してみよう!
このように、生徒を気持ちよく送り出すための準備ができるのです。
お別れするまでの期間が2~3か月あれば、ラストにふさわしい曲にチャレンジできるかもしれません。



先生も色々考えてるよ♪
タイミングによって先生から確認することも
- 小学校卒業のタイミング
- 中学3年生の高校受験前のタイミング
- 高校3年生でその後の進路で他県にいくことが分かったタイミング
このようなタイミングのときは、講師側からその後どうするのか意思を確認する場合もあります。
続けてくれることはとっても嬉しいのですが、たとえば受験前など大変そうなときは
ひとまず受験に集中して、終わってからまた一緒にレッスンしよう!
と、こちらから休会を提案したことも。
要領がいい子や、ピアノが息抜きになっているような子は、受験期間中も通ってくれていました。
発表会やイベントの前後を考慮する
ピアノ教室によっては、年に何度か発表会を開催していることがあります。
辞めるタイミングとしては、発表会の直前に辞めるよりも、発表会が終わった後の方が円満になりやすいです。
先生も、発表会に向けて生徒の成長を見守っていますしプログラムや記念品の準備をすすめていますので、中途半端な時期ではなく、イベントの区切りの良いタイミングで辞めるのがスムーズでしょう。
ピアノを辞める理由の伝え方


先生に辞めることを伝えるときは、どのように伝えればよいのか悩む人も多いのではないでしょうか?
私たち講師も人間なので、辞めることは仕方ないと分かっていても、伝え方によっては傷つくこともあります。
(なかには「何がいけなかったのか、はっきり言ってほしい」という方もいますが…)
お互いに気持ちよくお別れするために、辞めることを先生に伝える際に気を付けてほしいことをご紹介します。
辞める理由を簡潔に伝える
先生にとっては、長く教えてきた生徒が辞めるのは寂しいもの。
でも、辞める理由をしっかり伝えることで、先生も納得しやすくなりますよ。
伝え方の例
- 高校受験の勉強に集中したいため、来月いっぱいで辞めさせていただきます。
- 部活動が忙しくなり、両立が難しくなったため、●月の発表会後に退会したいと考えています。
先生が傷つくような理由を伝えるのは避ける
もしかすると、先生との相性が悪いという理由で辞める場合もあるかと思います。
もしその教室を辞めたあとに、近くの教室にいくことが決まっていたり、コンクールに参加したりする場合、先生同士のつながりがあるかもしれませんし、コンクール会場などでまた先生に会う場合もあるかもしれません。
先生を傷つけるような伝え方をしてしまうと、モヤモヤ感が残り、気持ちよくあいさつできない状況になることも考えられます。
辞めた後も、もしかしたらどこかでつながりがあるかもしれない
ということを念頭に置き、先生を傷つけるような伝え方は控え円満に辞められるようにしましょう。
NG例
- ピアノが楽しくなくなった
- ほかにいい先生を見つけた
- 先生が怖いみたいで…
感謝の気持ちも一緒に伝える


辞める意思を伝える場合は、これまでの指導に感謝を伝える言葉も一緒に添えると円満に進めることができるでしょう。
伝え方の例
- 先生のおかげで、●年間楽しくピアノを続けることができました。ありがとうございました。
- 先生のレッスンのおかげで、○○が弾けるようになりました。これまで本当にありがとうございました。
- ●年間成長を見守っていただき、ありがとうございました。最後のレッスンまでよろしくお願いします。
このように感謝の一言を添えていただくと、「最後のレッスンまで生徒のために頑張ろう!」という気持ちになります。
ピアノを辞める際の注意点


ピアノを辞めることを決めた場合、いくつか確認しておきたいことがあります。
最後のレッスンまでしっかり受けよう
辞めることを決めたからといって、急にレッスンを休んだり、練習せず不機嫌な態度を取るなど適当に済ませたりするのはマナーとしてどうなのでしょうか?
最後のレッスンまで真剣な姿勢で臨んでいただけると、講師としても気持ちよくレッスンを終えることができます。
退会手続き・月謝の支払い・借りているものを確認しよう
教室によっては、退会届の提出や最後の月謝の支払いなどの手続きが必要な場合があります。
辞めることを決めたら、先生に確認しておくとスムーズですね。
また先生の楽譜やCDなど、借りているものがないかも確認しておきましょう。
先生との関係を大切にしよう
辞めたあとも、先生との関係を大切にしたい場合もありますよね!
- その後もお付き合いしていきたい
- いつかレッスンに復帰したい
- またお世話になることがあるかもしれない
というときは、
- SNSでつながる
- LINEやDMなどでその後もやりとりをする
- 発表会に顔を出す
- 年賀状を送る
など、ちょっとした気遣いをしておくことで、その後も良い関係を続けられますよ!
\ 実体験も紹介 /


辞めるか迷っている場合はこうしよう!


ピアノを辞めるかどうか迷っている場合は、
- 本当に辞めてしまってもいいのか
- 後悔しないか
- ほかに続けるための方法がないか
を考えてみましょう!
一時的なスランプかも?
ピアノを続けていると、思っていたよりも先に進まなかったり、上達が感じられなかったりすることで、モチベーションが下がることもありますよね。
でも、それは一時的なスランプかもしれません。
- 本当に辞めたいのか
- 少し休んだら続けられそうか
- 弾けるようになりたいあこがれの曲はないか
このような点を、もう一度よく考えてみてくださいね。
伸び悩む時期(停滞期)は誰にだってあることなので、「どうせ下手だから」と自信を無くさないようにしましょう。
\ 本番前にスランプに陥ったら /


先生とよく相談してみよう
何の前触れもなく最初から「辞めます」と先生に伝えると、先生もびっくりしてしまうでしょう。
もし少しでも「辞めようかな?」と考えるようになったら、結論を出す前に一度先生に相談してみませんか?
もしかすると、ピアノを楽しく続けられる方法を考えてくれるかもしれません。
長年指導してきた経験がある先生なら、さまざまな生徒を見てきているはずなので、臨機応変に対応してくれるでしょう。
- レッスンの回数を減らす
- レッスン曜日・時間帯を変更する
- クラシック⇒ポピュラーなど曲のジャンルを変える
- 連弾やアンサンブルを取り入れる
- 弾くこと以外に生徒が興味を示す項目(リトミック的要素・リズム打ちなど)を増やす
など、解決策を提案してくれるかもしれません。



一度相談してみよう♪
ピアノの新しい楽しみ方を探そう
ピアノを辞める=完全にピアノをやめる
ではありませんよね?
もしレッスンに通うのが大変でも、趣味として自分のペースでYouTubeなどを見ながら楽しむこともできます。
また弾きたい曲を見つけたときだけ、オンラインレッスンを受けるという選択肢もありますよ!
一度、辞める以外の選択肢も考えてみてはいかがでしょう?
\ 忙しい人はオンラインもおすすめ /


最低1か月前には先生に伝えよう


ピアノを辞める際は、最低でも1か月前には先生に伝えることが大切ですが、できれば2~3か月前には伝えていただけると講師としてとても助かります。
また、教室の規約・会則を確認し、退会にあたって提出書類がある場合は期日まで提出するようにしましょう。
辞める意思を伝える場合は、その理由を簡潔に伝え、あわせて先生への感謝の気持ちを伝えるようにすると、お互い気持ちよく残りのレッスンを過ごせますよ。
また、辞めるか迷っている場合は、スランプなのか、本当に辞めたいのかを見極めることも大切。
ピアノを完全に辞めるのではなく、違う形で続ける方法もあります。
しっかり考えて、自分にとってベストな決断をしましょう!



お互い気持ちよくお別れしたいね♪


この記事を書いた人


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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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