ピアノを習っている人なら、一度は耳にしたり弾いたりしたことがある作曲家の一人でもあるブルクミュラー。
なかには
「ブルグミュラー」のようにクに濁点を付けるのでは?
という方もいるのではないでしょうか?
実は私も生徒時代は「ブルグミュラー」とクを濁って読んでいました。
この記事は、ブル「ク」ミュラー と ブル「グ」ミュラー
- どちらが正しい読み方・発音なのかを知りたい
- なぜ違うのか気になる
- 違いを生徒に教えたい
という方におすすめです。
この記事では、なぜ読み方・発音が違う人がいるのか、歴史的背景や発音のルーツをたどりながら、その謎を検証していきます。
どっちが正しいの?
「ブルクミュラー」と「ブルグミュラー」の違い
ブルクミュラー(1806-1874)はドイツ生まれの作曲家。
どうやら読み方の違いは、この「ドイツ」と関係しているようです。
ドイツ語発音ではブルクミュラー
ブルクミュラーの名前は、ドイツ語では
Friedrich Burgmüller
フリードリヒ・ブルクミュラー
と表記されますが、これは欧米で呼ばれる一般的な呼び方で、本来はもう少し長く…
Johann Friedrich Franz Burgmüller
ヨハン・フリードリヒ・フランツ・ブルクミュラー
です。
この「Burgmüller」をドイツ語で発音すると「ブルクミュラー」となります。
ドイツ語では、gの後ろに母音がないときは濁点を付けないで発音するルールがあるため、濁らず「ブルクミュラー」と読むのだとか…
ここで彼の名前をくわしく分析してみましょう!
「Burg」とは
「Burg」という単語は、ドイツ語で「お城・城塞」という意味を持ち、「ブルク」と発音されます。
ドイツの三大名城にもなっているハイデルベルク城のほかにも
- レーゲンスブルク
- ハンブルク
- ブランデンブルク
このように聞いたことがある地名などにも使用されています。
ブルクミュラーが生まれたとされるのがレーゲンスブルクという街です。
「müller」の発音
「müller」は「ミュラー」と発音します。
ドイツ語では「ü」の発音が日本語に完全に一致する音がないため、「ミュラー」または「ミューラー」と表記されることが一般的です。
全音の楽譜を見てみると、解説部分が「ブルクミューラー」と表記されていました。
日本では読み方が違っていた?
日本国内に目をみけてみると、一部の書籍や音楽愛好家の間では「ブルグミュラー」と呼ばれることもあります。
昔はブルグミュラーと読んでいた人も多い
私も昔は「ブルグミュラー」と呼んでいました。
昔は濁って読んでいたから、最近の楽譜で「ブルクミュラー」となっていてびっくり!
という方も多いのではないでしょうか?
近年は「ブルクミュラー」が主流?
日本では、楽譜や音楽教育の現場で「ブルクミュラー」と表記されるのが、近年一般化しつつあります。
作曲家の名前を母国語に近いオリジナルな読み方をする動きが広まりつつあるため、このように「ブルクミュラー」と「ブルグミュラー」が混在しつつある状況になっているのでしょう。
現在出版されている楽譜のなかでも「ブルグミュラー」となっているものも、まだたくさんありますよ!
同じ出版社でどちらも使用されていることも!
濁点が付いた背景
では、なぜ濁点を付けて「ブルグミュラー」と発音していたのでしょうか?
Gの後ろに母音がないんだから、「G」の「濁点」は発音しない
それは
ローマ字で読むと「g」は「ジー」というように濁るため、Burgmüllerも「ブルグミュラー」になるからでは?
…という説があるようです。
\ブルクミュラーの魅力に迫る/
どちらも間違いではない!
結論です。
- ブルクミュラー
- ブルグミュラー
この呼び方はどちらも間違いとはいえません。
しかし、近年の傾向である「母国語に近い発音」を重視するなら、
ブルクミュラー
というように濁らずに発音する方が正解ということになります。
濁って発音すると年齢がばれるかも?
\作曲家の豆知識/
この記事を書いた人
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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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