ピアノのペダルの数は何本か分かりますか?
「3本」と答える人と、「2本」と答える人がいると思います。どちらも正解ですよ!
ピアノのペダルは2本?3本?数が異なるワケとは
ピアノについているペダル。 2本あるものと3本あるものが存在します。
「3本しか見たことがないよ」という人もいれば、「学校にあったピアノのペダルは2本だったような・・・?」という人もいるでしょう。
なぜピアノのペダルの本数が違うのでしょうか?今回はその理由を探ってみたいと思います。
本数の違いは製造年の違い?
グランドピアノもアップライトピアノも、 2本ペダルのものは比較的古いものである ということができます。
昔は2本ペダルが主流でした。中古ピアノを探すと、2本のものを見かけることもありますね。また、昔から学校にあるピアノのペダルは2本だったりします。
ヤマハで製造されるピアノは、今では3本が主流です。しかし、スタンウェイのアップライトピアノは、現在でも2本ペダルのようです。
3つめのペダルはなぜついたのか
昔は2本ペダルが主流だった、ということは先ほどご説明しましたね。この2本のペダルは、ダンパーペダル(右)とソフトペダルorシフトペダル(左)と呼ばれています。
それぞれのペダルの役割についてはこちらの記事を参考にしてください。
⇒ ピアノのペダルの役割とは?どうして3本あるの?
そこに後からついた、3つめのペダルが真ん中のペダルです。
真ん中のペダルは、アップライトピアノですとマフラーペダル(消音ペダル)と呼ばれ、音を小さくして演奏することができます。
なぜこのペダルがついたのか・・・。そこには住宅事情が絡んできます。
日本ではマンションや密集住宅などで、ピアノを生音でおもいっきり練習することが難しくなってきたのです。なかには、ピアノの音を騒音と感じる人もいるでしょう。
そのため、 日本では音を小さくできる第3のペダルが開発されたのです。 この3つめのペダルはヨーロッパでも普及され、ヨーロッパでも3本ペダルが多くなっています。
グランドピアノになると、その理由は少し違ってきます。グランドピアノもペダルは2本が主流でしたが、 1990年代あたりから3本ペダルが増えてきました。
グランドピアノの真ん中のペダルはソステヌートペダルといって、アップライトピアノとは役割も使用方法も異なります。
この辺りもこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてくださいね。
⇒ ピアノのペダルの役割とは?どうして3本あるの?
ソステヌートペダルは使える曲が限られていますし、上級者でも使ったことがない方も多いでしょう。しかし、ソステヌートペダルを使うことで、ダンパーペダルだけでは濁ってしまうような場面も対応できるので、あれば役に立つペダルです。
将来的なことを考えるなら3本ペダル
「ピアノを長く続けたい」「表現力をもっと磨きたい」と思うなら、3本ペダルのグランドピアノをおすすめします。ソステヌートペダルは、「ない」よりは「ある」ほうが表現の幅が広がりますよ。
アップライトピアノを検討している方は、住宅事情も考慮して2本ペダルか3本ペダルを選ぶと良いでしょう。ただ、現在2本ペダルのアップライトピアノは中古でしか手に入れることができないと思います。
将来的に「ピアノを売りたい」と考えているのでしたら、3本ペダルのピアノを購入した方が高く売れますよ。ピアノの中古買取業者に電話を掛けると「ペダルが何本あるか」を聞いて見積もりを出すこともあるそうです。
まとめ
ピアノのペダルの数が異なる理由は分かりましたか?
アップライトピアノとグランドピアノでは、第3のペダル(真ん中のペダル)の役目が全く異なります。このペダルが付けられるようになった背景も、アップライトとグランドで異なっていましたね。
昨今の日本では3本ペダルが主流となっています。その3つの役割をきちんと理解して使いましょう。