合唱コンクールで指揮者に選ばれたけどどうすればいいのかわからない方へ・・・
芸術の秋、中学校や高校では校内合唱コンクールが開催される時期ですね。そこでもっとも大事な役割でもあるのが、指揮者です。
指揮者に選ばれた方は、こんなことを思っているはず。
- 指揮の経験なんてないよ!
- どう振ったらいいかさっぱり分からない
- 学級委員っていうだけで指揮者にされちゃった
- やるからには指揮者賞を取りたい!
実際に指揮未経験者が合唱の指揮をするのは、とても大変なことです。しかし、あるポイントをおさえれば「それなりに」上手に指揮をしているようにみえるので安心してくださいね。
今回は中学校の合唱コンクールを想定してお話ししたいと思います。
基本の拍子はきちんと振れるようにする
指揮者にとって大切なのは、 拍を正確に振ること です。基本の4拍子や3拍子の指揮をきちんと振れるか、同じ速さで振り続けることができるかをメトロノームなどを使って練習してみましょう。
胸の前に左手を手のひらを上に向けておきます。
右手で指揮をしますが、左手の手の平に「1.2.3.4」と拍を打つときに右手をぶつけるようにすると、同じ点で拍を打てるようになります。
4拍子なら右手の動きは次のようになります。
- 1拍目で左手にぶつけて上に振り上げる
- 2拍目で左手にぶつけて左に振り上げる
- 3拍目で左手にぶつけて右に振り上げる
- 4拍目で左手にぶつけて上に振り上げる
こんな感じです。
慣れてきたら左手のサポートがなくても同じ点で拍をとれるように練習してみましょう。
楽譜の指示を細かくチェックする
楽譜に書いてある指示をしっかり理解しておく ことも大切です。テンポや曲想、強弱など、マーカーでチェックを入れておきます。意味も調べて書いておきましょう。
楽語辞典もありますが、今はスマホやPCで検索すればすぐに分かりますね。音楽の先生に聞いてみるのもいいでしょう。
指示記号は日本語で書いていないことも多く見落とされがちですが、実はすごく大事なことが書いてあったりします。
rit.(リタルダンド=だんだんおそく)や accel.(アッチェレランド=だんだんはやく)などの速度記号を無視してずっとおなじテンポで歌い続けると、緩急がない平坦な音楽になってしまいますよね。
指揮者は楽譜に書いてあることをきちんと理解して、クラスのみんなに伝える という重要な役割を持っているのです。
各声部(パート)の入りをチェックする
楽譜をチェックするときは、 各声部がどのタイミングで入ってくるのかも把握しておきます。
合唱曲はみんなで一斉に歌う場面もありますが、「男声→アルト→ソプラノ」など入るタイミングをずらして積み上げていくような場面もありますね。
そのときに、ただ拍子を振るだけでなく、体を次に入ってくるパートに向けて左手ですくう様な指示を出してあげると、歌う方は入りやすくなります。
余裕が出てきたら、ぜひ各声部が入るタイミングを出してあげましょう。これができると上手な指揮にみえますよ!
強弱は指揮の大きさで表現する
強弱を表現したい場合は、指揮の幅で調整します。
P(ピアノ=弱く)だったら小さく指揮をし、f(フォルテ=強く)だったら大きく指揮をします。
また、できるなら左手も使ってみましょう。pのときは抑えるような指示をし、fのときは左手も大きく振ります。
伴奏者とのコミュニケーションをしっかりとる
伴奏者とコミュニケーションをとることも大切です。 伴奏者に選ばれる人は、それなりにピアノを長く習っていて音楽的知識もある人だと思います。
言ってしまえば、中学生くらいですと「指揮者<伴奏者」こんな関係ではないでしょうか。
ですから、伴奏者のいうことは常に取り入れつつ、テンポの揺らし方、強弱の付け方などを丁寧に打ち合わせしましょう。
もし時間が許されるのであれば、 伴奏者と二人だけで合わせる練習もたくさんしておいた方がいい ですよ。あとは、伴奏者に録音してもらって、自宅で一人で練習するのもいいですね。
まとめ
中学校の合唱コンクール、指揮者のコツは分かりましたか?みんなの前に立って指揮をするのは、とても緊張すると思います。
しかしクラスの歌声が1つにまとまるかどうかは、指揮者にかかってます。しっかり曲の理解を深めて臨みましょう!