近年、指のトレーニングのテキストとしてピアノレッスンに多く取り入れられているバーナムピアノテクニック。棒人間があちこちに登場することでも有名ですよね。
今回は、作曲者のエドナ-メイ・バーナムさんやバーナムピアノテクニックという教本の中身についてご紹介していきます。
レッスンで人気!バーナムピアノテクニックとは?
作曲者エドナ-メイ・バーナム
バーナムピアノテクニックは、アメリカの女性作曲家「エドナ-メイ・バーナム(Edna Mae Burnam)」によって作られました。1907年生まれで2007年4月に99歳で他界しています。
幼少期にお母さんからピアノを習い、 大学では音楽とともに幼児教育の勉強もしました。 音楽は、ピアノと作曲を中心に勉強していたようです。
幼児教育も勉強するくらい、子どもの教育にも力を入れていたので、そこから子どものピアノ教育へ専攻が移っていくのも頷けますね。
バーナムは41冊ものピアノの本を世に残しました。この多くが音楽の導入期に使う教材で、世界中の子どもたちの音楽導入教本として親しまれています。
バーナムピアノテクニックって?
バーナムピアノテクニックは、アメリカで出版された「A DOZEN A DAY」というピアノテクニックの教本の日本語バージョンです。
「DOZEN=ダース(12)」、「DAY=日」ですから「1日1ダース」つまり「1日に12曲」ということになりますね。
日本では1975年に中村菊子さんの訳によって全音楽譜出版社より第1版が出版されました。
1つのグループは、11個の短い練習曲と1個の小さな曲の計12曲からできています。各巻ともに5つのグループ、つまり「12×5=60曲」で構成されています。 一つ一つがとても短いので、飽きやすい子でもサッと練習することができますよ。
バーナムピアノテクニックは、幼児用に作曲された「ミニブック」と「導入書」、そして1~4巻でさらに高度なテクニックを身につけていきます。つまり全部で6巻から構成されていることになりますね。
- ミニブック…幼児用。4分音符中心。
- 導入書…幼児用。8分音符と3連符が出てくる。
- 1巻…ピアノ初心者用。16音符が出てくる。ここからスタートしてもOK!
- 2巻~…調が増えていく
同じく指のトレーニングとして使用される教本「ハノン」の前段階で使用したり、ハノンと併用したり、もしくはハノンはしないでバーナムだけをしたり・・・というように様々なレッスン展開が考えられます。
棒人間が気になる!
バーナムといえば「棒人間」といっても過言ではないくらい、棒人間の存在はバーナムピアノテクニックにおいて大きなものとなっていますね。
なんと、 この棒人間はバーナム本人が描いたもの なのだそう。曲のイメージを伝えるために描いていたそうなのですが、これが編集者に気に入られてそのまま挿絵として使われることになりました。
この棒人間は、運動の様子を子どもにイメージさせるのにとても役立ちます。具体的なイメージを持たせ、単なる指の運動だけではなく表現力まで身につけるのが狙いなんだそう。
たしかにレッスンでも、イラストからその曲がどんなものかをイメージできるように言葉がけをしますね。
テクニックの本というと、それだけで抵抗感があるものです。「え~、また同じこと何回もするの?もうやりたくないー」なんて子どもは言いますね。でも、 バーナムピアノテクニックは1曲がとても短く、そこに内容が凝縮され、棒人間に親しみを持ちながら楽しく練習できるので、好きな子どもは多いです。
譜読みもそれほど難しくないので、自発的に練習してきてくれることもあります。楽しみながら学べて、自然と身につくテクニック教本として、バーナムピアノテクニックが愛されているのがよく分かりますね。
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バーナムピアノテクニックで身につけられる力については、こちらの記事を参考にしてください。
⇒ バーナムで身につく力とは?効果やメリットを分析!
まとめ
日本でも親しまれているバーナムピアノテクニックの作曲者エドナ-メイ・バーナムと、バーナムピアノテクニックについてご紹介しました。
「単なる指の反復練習に終わらせずに表現力もつける」というのが実に合理的で素晴らしいと思います。バーナムがピアノだけでなく、幼児教育をも学んできたところにも、子どもの興味を引き付ける鍵が隠されているのだと実感しました。
つまらなそうにハノンを弾いている生徒がいたら、バーナムピアノテクニックを使ってみてはいかがでしょう?
この記事を書いた人
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はじめまして、nabecco(なべっこ)です。
のんびり田舎ぐらしをしながら、自宅でピアノ&エレクトーン講師をしています。
生徒時代は練習嫌い・劣等生だった経験を活かし、そんな人でも楽しく音楽を学べるような記事作りを心がけています。
主婦目線での子育て情報も。
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