絶対音感は訓練をすればいつでもつけられるものではありません。ある程度大人になってから訓練で得られるとすれば、それは相対音感です。(絶対音感と相対音感の違いについてはこちらをご覧ください)
では絶対音感をつけたいならいつまでに訓練しないといけないのでしょう?
絶対音感はいつでもつけられるものではない?
絶対音感を持っていると、ピアノや声楽、吹奏楽など音楽を学ぶ上でとても便利です。耳がいいと音源をなんども聴くことによって楽譜が無くても自分で表現することが可能になります。
絶対音感は持っていれば便利なものですが、いつでも身につけられるものではないようですよ。
耳の発達との関係している
絶対音感の育成は耳の発達との関係が深いようです。人間の耳はどのように発達していくのでしょうか?
お母さんのお腹のなかにいるときから、赤ちゃんの耳は聴こえているという話を聞いたことがあります。ですから子どもがお腹にいるうちから話しかけたり、いい音楽を聴かせたりという胎教が大切なんですね。
上のグラフの「耳の発達」という曲線を見てください。このグラフから分かるように、 人間の耳は3歳~7歳までに急速に発達し完成してしまいます。 その後耳の成長は横ばいで、加齢とともに徐々に衰えていくのです。
訓練するなら早期教育がいい
大人になってから「絶対音感がほしい」と思っても、残念ながらもうすでに耳の機能が完成してしまっているため難しいでしょう。
子どもに「絶対音感をつけさせたい」と思うなら、先ほどの耳の成長のグラフから分かるように、 なるべく早い段階で7歳までに音感教育を行わなければいけません。
お腹に赤ちゃんがいるうちから胎教として始めるのもいいですし、少しずつ歌が歌えるようになる2~3歳ごろから音感教育を始めても十分間に合います。
ちなみにヤマハ音楽教室の幼児科(4~5歳のコース)では音感教育を大切にしているので、絶対音感を持つ子どもが多くいるようですよ。
遺伝による部分もあるの?
絶対音感は遺伝によって受け継がれるのでは?・・・という説もありますが、真偽は不明です。
親が絶対音感を持っているとして、子どもがなんの訓練もなしに絶対音感が身につくかといったらそうではないと思います。
もし親が絶対音感を持っていたら、その子どもは耳の成長期に訓練をすれば、飲み込むスピードは早いはず!
ちなみに私も絶対音感を持っていますが、両親のどちらにも絶対音感はありません。ですから、 親がまったく音楽に明るくなくても訓練次第で子どもに絶対音感をつけることは可能 というわけですね。
まとめ
絶対音感は耳の成長期(7歳まで)に適切な訓練を受ければ、身につく可能性があります。訓練を受けた人が100%絶対音感が身につくかといったら、そうとはいいきれませんが、相対音感であれば身につけることができるかもしれません。
また、7歳以降に訓練を始めて絶対音感がついたという例もあるようですよ。
もし子どもに絶対音感を身につけさせたいのであれば、なるべく早い段階から音感訓練を始めることをおすすめします!